研究課題
第二年度の98年には、次のような研究交流活動及び国内における共同研究を行った。メンバーの一人丹羽 泉は、7月にオーストラリア国立大学アジア太平洋研究大学院および、クィーンズランド大学において意見交換を行い、セミナーを開催して“A Consideration on Being Japanese"と題して、在日韓国人のアイデンティティの問題を論じた。また小笠原欣幸は、12月に台湾において調査を行い、またオーストラリア国立大学で、“Lee Teng-hui Administration and Taiwanese Nationalism"、の題でセミナーを行い、李登輝政権下の台湾における新しいナショナリズムの意味を論じた。オーストラリアからは、10月にG.マコーマック教授を迎え、沖縄での調査を踏まえた、「沖縄という小宇宙」という題のセミナーを開催し、開発と沖縄アイデンティティの問題を巡って活発な意見交流を行った。同時に、国内では「経済領域におけるナショナリズムとグローバル化」(斎藤)、「タイにおける国民の創出」(小泉)、「ベトナムにおけるナショナリズムと宗教」(今井)、「記憶の政治学」(岩崎)などを初めとして多くの研究会を重ね、現代アジアにおけるナショナル・アイデンティテイを巡る問題群についての認識の深化を図った。
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