研究課題/領域番号 |
09045025
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研究種目 |
国際学術研究
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 大学協力 |
研究分野 |
経済政策(含経済事情)
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研究機関 | 和歌山大学 |
研究代表者 |
矢野 恵二 和歌山大学, 経済学部, 教授 (30031850)
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研究分担者 |
MANZUR Meher カーテイン工科大学, 講師
KERR Ian カーテイン工科大学, 準教授
福田 祐一 神戸大学, 経営学部, 助教授 (00243147)
松林 洋一 和歌山大学, 経済学部, 助教授 (90239062)
牧野 源泉 和歌山大学, 経済学部, 助教授 (10031858)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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キーワード | 税制 / 財政赤字 / 国債 / 合理的バブル / クレジット・チャンネル / 米自由化 / 経常収支 / 中間財貿易 |
研究概要 |
本研究は、日本及びオーストラリアにおけるマクロ経済政策の有効性と限界を、以下の2つの視点に立脚し、考察を進めている。第1は、研究分野を財政、金融、貿易の3分野に分け、個々の分野において今日重要と思われるテーマについて、理論、実証の両面から分析を行なっている。第2は、分析の対象国を、単に日本、オーストラリアに限定することなく、東アジア、オセアニア諸国を広くカバーすることによって、世界経済全体を視野に入れた上で、日豪両国のマクロパフォーマンスの考察を深化させている。 各研究成果の詳細は以下の通りである。Ian A.Kerr and MacDonaldは、税制と経済成長の相関を時系列分析を用いて検証している。牧野源泉は、我が国の巨額な財政赤字の問題を整理、展望し、特に累積する国債残高と、その償還の実行可能性について検討している。福田祐一は、我が国とオーストラリアの株価における合理的バブル発生の可能性を、時系列分析を用いて検証しており、両国の株価には、共に合理的バブルが含まれてことを指摘している。矢野惠二は1980年代後半から今日に至る、我が国の金融政策の有効性と限界を、政策波及メカニズムの多様性に注目することによって、詳細な検討を試みている。Helen Cabaluは、我が国の農業(特に米)自由化が、東アジア、オセアニア諸国に与える効果を定量的に分析しており、その効果は予想されるほど大きなものではないことが確認される。Meher Manzurは実質為替レートの新たな計測方法を開発し、各国の国際競争力の代替的指標として検証を行なっている。松林洋一は、我が国の経常収支の構造的要因と、循環的要因を、構造モデルを用いて析出し、1980年代前半には、構造的要因が支配的であったことを確認している。三木田辰兵は、日豪の貿易構造を念頭においた上で、貿易論における中間財貿易の理論的発展を詳細に展望、検討している。
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