研究課題/領域番号 |
09045028
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
公法学
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
大河 純夫 立命館大学, 法学部, 教授 (10066730)
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研究分担者 |
生田 勝義 立命館大学, 法学部, 教授 (20066731)
上田 寛 立命館大学, 法学部, 教授 (90093195)
大久保 史郎 立命館大学, 法学部, 教授 (90066720)
薬師寺 公夫 立命館大学, 法学部, 教授 (50144613)
松宮 孝明 立命館大学, 法学部, 教授 (80199851)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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キーワード | ボーダレス社会 / 犯罪 / 国際犯罪 / 刑事司法 / 人権 / 国際人権 |
研究概要 |
本研究は平成9年度より3年間の国際共同研究として推進されたものである。 各研究分担者の個別研究の実施と並行して各段階での共同研究を図り、初年度には日本側よりアメリカ(Washington D.C.)に出かけ、アメリカン大学ロースクールにおいて研究会を実施し、研究課題を再度確認した。第二年度には、アメリカ合衆国およびカナダから共同研究者を立命館大学に招聘し、合同研究会を開催したが、この合同研究会には、中国の研究者およびわが国の関係研究機関の研究者の参加をも求め、問題状況の正確な認識と対策についての有益な示唆を得た。そして第三年度には、初年度以降の共同研究を取りまとめ、検討報告書案を作成すべく、各共同研究者の研究の継続と共に、相互間の研究打合せと意見交換に努めた。 共同研究を通じて、ますます明らかとなったのは、欧米や日本など先進工業諸国がポスト冷戦期、ボーダレス社会の到来によって、共通に各種のテロ組織・新マフィアの暗躍、難民の大量流入に関連する諸犯罪と社会不安に直面しているという事実である。これらは国家的な枠組みを超える性格を持ち、宗教・民族対立、ソ連・東欧諸国の経済崩壊、中国経済の混乱、第三世界の貧困等を背景とするものであるが、この新しい犯罪現象により伝統的な刑事司法システムとくに西欧型のそれは正面からの挑戦を受け、社会システム全体の動揺とあいまって、問題解決への新しいアプローチの開発を迫られている。 以上のような共同認識を確立し、その具体的な諸側面についての分担研究を推進するとともに、いくつかの政策提言を報告集をまとめ、これは平成13年初めに『挑戦を受ける刑事司法-ボーダレス社会における犯罪と人権-』として日本評論社より刊行された。
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