• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1997 年度 実績報告書

QOLの向上を支える看護の役割に関する日米比較研究

研究課題

研究課題/領域番号 09045029
研究機関東京女子医科大学看護短期大学

研究代表者

尾岸 恵三子  東京女子医科大学看護短期大学, 教授 (30141229)

研究分担者 AKIM JUDITH  ミドルテネシー州立大学看護学科, 学科長
猪熊 京子  東京女子医科大学, 看護部, 婦長
久田 満  東京女子医科大学看護短期大学, 助教授 (50211503)
中川 禮子  東京女子医科大学看護短期大学, 助教授 (90269431)
佐藤 紀子  東京女子医科大学看護短期大学, 助教授 (80269430)
キーワード安楽 / 苦痛 / 文化的背景 / 個人の成長
研究概要

看護の目的の一つは、対象者への「安楽」の提供といえる。しかしながら具体的には何をすることが対象者にとっての「安楽」につながるのかという問いに対する研究は少ない。KOLKABAは「安楽」についての概念分析を行い、「より快適な状祝であること」「苦痛のないこと」そして「個人の戌長をもたらすこと」という3つの要素を明らかにした。今回、我々は、このKOLKABAの「安楽」についての3つの要素を用いて質問紙を作成し、日米両国において過去3年間にわたるインタビュー調査を試みてきた。その結果は、次の通りに集約される。
対象者;日本(5施設 350人) 米国(158人)
分析方法;回答選択肢毎の日米比較(選択肢 1.自分にとって重要であり看護婦に行ってもらった
2.自分にとって重要であるが看護婦は行っていない 3.自分にとって重要であるが看護婦は十分に行っていない 4.他の人にとっては重要であるが自分には重要でない5.自分にとっても他の人にとっても重要でない)
選択肢1;日本は、看護婦が自分の食事や飲み物に気を配り、自分の状態について説明をするなどケアをされていると感じられる時である。米国は、看護婦が患者を敬う態度で接してくれるかどうかがポイントのようである。2;共通する内容としては、日常生活に近い状態に周囲を整えることである。日本では、予後や経過についてもっと知りたいであり、米国では、自分に関心を払ってくれることである。3.日米に共通することは、自分の体に付いてもっと説明をしてほしいことであり。日本の特徴は、側にいてほしいと望む声が多い。米国では、気に掛けてほしいことである。4.両国に共通していることは、病院や家庭での持続的な治療に対する十分な説明を希望していることである。5.宗教的な部分において低い値が認められるが、この点は個人差が多いように思われる。
多くの点で日米の一致点が認められる。対象者は、自身を大切にされると感じたり、関心を向けられていると感じる時、すなわち、「より快適な状況であること」「苦痛のないこと」そして「個人の成長をもたらすこと」という3つの要素がやはり大きな鍵になっているように思われる。
さらに、分析を続け、日米の文化的背景がもたらす内容との比較検討を重ねる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 佐藤 紀子: "「安楽」その効果的な看護実践について" 日本看護科学会誌. 17・3. 130-131 (1997)

  • [文献書誌] 尾岸 恵三子: "QOLの向上を支える看護の役割に関する日米比較" 文部省科学研究助成金報告書. 1-60 (1997)

URL: 

公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi