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1998 年度 実績報告書

動的過程における生理活性金属錯体の研究

研究課題

研究課題/領域番号 09045032
研究機関名古屋大学

研究代表者

山内 脩  名古屋大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70029643)

研究分担者 RIZZARELLI E  カターニア大学, 理学部, 教授
ARENA Giusep  カターニア大学, 理学部, 教授
廣田 俊  名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助手 (90283457)
小谷 明  名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (60143913)
キーワード三元白金(II)錯体 / カロリメトリー / 錯体の溶液平衡 / 分子認識 / 会合体形成反応 / 芳香環スタッキング / 静電的結合 / 水素結合
研究概要

金属錯体が示す生理活性は標的分子との弱い相互作用よる結合に由来するので,金属近傍の相互作用は金属錯体に特有の生理活性と関連づけられる。金属イオンの持つ電子的相互作用,電荷間相互作用が金属近傍の相互作用に大きな影響を与え,錯体と他分子との会合体形成と分子認識などの特異性を有し、いずれも熱力学的に解明されるべき現象である。近年、錯体構造のコンフォーメーション変化を抑制して反応の特異性を高める試みがなされはじめており、熱力学的にも興味深い。本研究は機能性複合体形成過程を解明する目的で、まず、名古屋大学研究グループが分子認識を可能にする側鎖官能基を有するアミノ酸含有三元白金(II)および銅(II)錯体を各種合成し、スペクトル的性質および銅(II)錯体については溶液平衡の解析を行った。これにより錯体分子内での芳香環スタッキング、水素結合の存在を結論した。また、X線結晶構造解析により結晶中での錯体の構造を明らかにした。これらの結果を得て、平成10年12月19日より12月25日まで山内がイタリアに赴き、カターニア大学にてArena教授、Rizzarelli教授と研究打合せを行った。上記複合体形成反応について数種の白金(II)錯体を持参し,カロリメトリーによる解析が可能であることを確認し,現在精密な測定を遂行しているところである。タンパク質を含むシトクロムc-またはプラストシアニン-ペプチド系については、濃度、安定性、反応部位が多いことなどの困難があることが判明し、今後の課題となっている。構造、溶液平衡、スペクトルについては主として名古屋大学グループが、カロリメトリーはカターニア大学グループがそれぞれ担当することになっている。この決定を受けて名古屋大学側は生理活性に密接に関連していると推定される新規の相互作用系を見出し,カターニア側との研究打合せを行うべく,平成11年3月に山内,小谷がカターニアに向けて出発した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Nayumi Ohata: "Aromatic Carboxylate-Controlled Self-Organization of Copper(II)-L-Arginine Complexes" Inorganica Chimica Acta. (in press). (1999)

  • [文献書誌] Waheeda Jahan Puspita: "Copper(II)-Dipeptide Complexes Containing an Acidic and a Basic Amino Acid Residue.Side Chain Effects on Structures and Stabilities" Journal of Inorganic Biochemistry. (in press). (1999)

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公開日: 1999-12-13   更新日: 2016-04-21  

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