研究課題/領域番号 |
09045032
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
無機化学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
山内 脩 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70029643)
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研究分担者 |
廣田 俊 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助手 (90283457)
小谷 明 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (60143913)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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キーワード | 生理活性金属錯体 / 分子認識 / 熱力学 / 芳香環スタッキング / 金属-芳香環相互作用 / 水素結合 / 会合体構造 / カロリメトリー |
研究概要 |
生理活性発現には分子間の連携反応や情報伝達ならびに関与する分子の溶液中での動的構造が決定的に重要であるとの観点から、本研究は、名古屋大学研究グループとイタリアカターニア大学の研究グループとの協力研究として平成9年度から11年度にわたり行われたものである。生理活性物質あるいはその部分構造を有するモデル化合物について、とくに金属イオンに配位した状態での構造と溶液内挙動、分子間に非共有性相互作用、科学的反応性、ならびにこれらの基本情報としての熱力学的性質を明らかにすることを目的として、名古屋大学側は新しい錯体の合成、構造決定、pH滴定およびNMRスペクトルによる溶液平衡と溶液中での構造の解明、錯体の反応性の検討を行い、カターニア大学側はこれらの情報に基づいて精密カロリメトリーによる熱力学パラメーターの決定を行った。名古屋大学側は分子認識を可能にする側鎖官能基を有するアミノ酸含有三元白金(II)および銅(II)錯体を合成し、スペクトル、溶液平衡の解析、X線結晶構造解析を行い、錯体分子内での芳香環スタッキング、金属イオン-芳香環相互作用、および水素結合の存在を結論した。白金(II)錯体による芳香族分子の会合体形成について、錯体の構造と熱力学的パラメーターの間に強い相関が存在することが明らかとなり、分子認識の原動力である芳香環スタッキングと水素結合の効果的組合せが重要であると結論された。分子間相互作用と分子認識能発現の観点から、溶液平衡、カロリメトリー、NMRスペクトル、結晶構造解析等の実験データを総合的に解析し、分子動力学計算等の理論計算からの情報をふまえて、溶液内での生理活性など分子機能発現に至る過程をより詳細に明らかにすることができた。
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