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1997 年度 実績報告書

宇宙線空気シャワーのカオス構造

研究課題

研究課題/領域番号 09045039
研究種目

国際学術研究

応募区分大学協力
研究機関近畿大学

研究代表者

辻 勝文  近畿大学, 理工学部, 助教授 (30088439)

研究分担者 PARFENOV Y.V  イルクーツク大学, 物理学部, 学部長
加藤 幸弘  近畿大学, 理工学部, 助手 (60278744)
玉田 雅宣  近畿大学, 理工学部, 助教授 (70163673)
千川 道幸  近畿大学, 理工学部, 講師 (50179941)
小西 健陽  近畿大学, 理工学部, 助教授 (00088501)
キーワード宇宙線 / 空気シャワー / カオス
研究概要

通常の宇宙線空気シャワーが地上へ到来する時刻の分布は、従来全くランダムな現象であり、確率的にはポアソン過程に従うものと考えられてきた。ところが近畿大学のこれまでの実験データで、空気シャワー到来イベント間のインターバルの時系列データにはカオス的特徴を示す部分が数カ所含まれていることが分かってきた。またこのカオス的な現象は、日本の他大学の空気シャワー実験でも見つかり、しかも近畿大でのカオスイベントと同じ時間帯のものも存在する事が分かってきた。カオス現象が広がりをもち数百kmに渡って分布するらしいので、さらに地球的規模にまで広がりを持つのか否かを研究するために、日本から離れた距離にあるロシアのイルク-ツクで得られた空気シャワーとの相関を調べる研究をはじめた。本年度の実績を列挙する。
1.本年度は日本側から秋に3名が研究連絡に出張して、ロシアのTUNKA-13と称する空気シャワーチェレンコフ光観測装置にGPSを設置した。これによりロシア側もGPSのUT時間による精密測定により、日本とロシアで空気シャワーの同時測定が数マイクロ秒の精度で可能になった。
2.またカオス解析方法とソフトウェアを伝授し、ロシアグループで空気シャワーデータ中のカオス現象を呈する領域を求める事ができるようにした。ロシアのデータがカオスシャワーは1例の候補が見つかっている。
3.UT時間による実験データはロシア側では秋から冬のあいだに約3カ月分蓄積できている。インターネットにより互いに実験データの交換を行った。
4.カオス解析の方法については、時系列データから埋め込みにより相関次元を計算するカオスの判定方法がノイズの効果を考慮して一応確立し、データの自動解析ができるようになった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] T.Kitamura et.al.: "Chaos in cosmic ray air showers" Astroparticle Phys.6. 279-291 (1997)

  • [文献書誌] W.Unno et.al.: "Chaotic behaviour in arrival times of cosmic ray air showers" Europhys.Lett.39・4. 465-468 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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