研究概要 |
(1)ヘリカル装置LHD(核融合科学研究所)の散乱計測 核融合科学研究所との協力により,平成10年度に開発したサブミリ波散乱計測装置を同研究所のLHD装置に設置し,低周波密度揺動の測定を行うための準備を完了した。また,同研究所との協力により,プラズマ計測用準光学ジャイロトロンの開発を行った。シドニー大学は,これらの研究に必要なジャイロトロンの設計の面で貢献した。 (2)サブミリ波ESRの研究 平成9年度に開発したサブミリ波ESR装置を用いた測定を実施した。Zero splitの大きい物質のESRの研究,ジャイロトロンの高出力を生かしたESRの非線形現象の研究を行った。また,Fe-SiO_2の磁性の研究をサブミリ波ジャイロトロンを光源とするESR測定によって行った。福井大学で行った実験の結果を両大学が協力して解析した。 (3)サブミリ波ジャイロトロンを光源とする高品質セラミックの燒結 福井大学において,CW動作するサブミリ波ジャイロトロンを用いたセラミック燒結装置を開発し,企業との協力により,高品質セラミックの開発を行なうための準備を完了した。 (4)サブミリ波ジャイロトロンの新医療技術への応用研究 ジャイロトロン出力を高効率伝送し,局所加熱による新医療技術開発のためのカテーテルの開発を行った。 (5)ジャイロトロンを光源とする遠赤外領域開発研究の総合的推進に対する検討と将来計画 3年間の研究成果を取り纏め,今後の遠赤外領域開発研究を展望し,福井大学,シドニー大学の寄与と将来計画についての検討を行った。 これらの研究を協力して行うため,福井大学からシドニー大学へ2名の研究者を派遣,シドニー大学から福井大学へ2名の研究者を招へいした。
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