研究分担者 |
塚本 寛 九州工業大学, 工学部, 教授 (50117305)
西 道弘 九州工業大学, 工学部, 教授 (80038588)
OKTAY Baysal オールドドミニオン大学, 工学部, 教授
清水 文雄 九州工業大学, 情報工学部, 助手 (20284599)
田中 博喜 九州工業大学, 情報工学部, 教授 (00227167)
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研究概要 |
最初に,アメリカ合衆国における非定常はく離に関する実験,および数値解析研究の調査を行った. その結果,プランジング運動翼を使用したはく離流れの制御等,非定常運動翼を利用した現実的はく離制御の研究が活発に行われていることがわかった.また,国内においても,本研究に対する多数の質問があり,この分野に関する研究への関心度は高さを伺わせている. 具体的な実験研究は,昨年度の平板翼に引き続き,対称翼,キャンバー翼,鈍い後縁を持つBTE翼等を製作し,風洞による渦の挙動の可視化実験と回流水槽を利用した非定常流体力実験を行った. 1.渦の挙動:(1)翼前縁から発生する小さなはく離渦は,翼背面上を遡上する渦と干渉することにより,二つのはく離渦が合体し,一つのはく離渦を構成する. (2)ピッチング一周期あたりに翼前縁,後縁より発生するはく離渦発生周波数はレイノルズ数によらず,無次元角,速度に強く依存する. (3)翼前縁,後緑よりピッチング一周期あたりあたりに発生するはく離渦は,ほぼ同数である. (4)翼背面上を遡上する渦は翼前縁,後緑より発生するはく離渦発生周波数のバランスを保つために重要な役割を持っている. (5)この特性は,翼形状に依存しないこと. 2.非定常流体力: はく離発生による揚力の低下を,ある領域のピッチング運動を行わせることで抑制・さらには向上させることができる.また,平板翼以外の翼では,非定常揚力と定常揚力との間に位相差が発生する.これは,はく離点が移動しやすい翼の場合に大きくなる.
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