研究分担者 |
洪 徳林 南京農業大学, 副教授
楠谷 彰人 香川大学, 農学部, 教授 (80225143)
田中 道男 香川大学, 農学部, 教授 (10115975)
田島 茂行 香川大学, 農学部, 教授 (50116894)
山本 弘幸 香川大学, 農学部, 教授 (70035997)
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研究概要 |
日本及び中国における重要な作物を対象とし,それらの生産性に関与する諸要因をバイオテクノロジー的手法によって解析し,両国の食料生産の向上に役立つ新たな生産技術を開発するための基礎的かつ応用的知見を得ようとするのが本研究の目的である.そこで,研究の初年度である本年度は日本側4人及び中国側2人が相手国を訪問し,相互理解を深めるために相手側大学において研究セミナーを開いた.南京農業大学では「イネ根伸長の遺伝的制御」(一井眞比古),「稲収量性の品種間変異」(楠谷彰人)及び「植物病害抵抗性におけるリポキシゲナーゼの役割」(山本弘幸)の3課題について,香川大学では「作物の光合成機能と潜在生産性」(張栄銑)及び「中国江南地方におけるジャポニカ・ハイブリッドライスの現状と展望」(洪徳林)2課題について,多くの教官や大学院生が参加してセミナーが開かれ,活発な意見交換が行われた.さらに,両国の食用作物及び園芸作物における農業新技術の開発にとって有用な特性,遺伝資源または技術情報を探るための情報交換をそれぞれの専門領域の立場から行い,調査対象の特定化を進めた.また,相手国で得た有用な特性,遺伝資源または技術情報を農業新技術の開発に生かす最適な方策について協議し,今後の共同研究のテーマについても建設的な議論を行った.その結果,遺伝子工学的手法による稲品種識別技術の開発などの共同研究テーマが提案された.それらは本研究の目的とも十分に合致することから研究に必要な遺伝資源の相互交換や研究技術に関する情報交換が進められている.また,共同研究テーマについての具体的な研究成果も少しずつではあるが得られており,研究の今後の進展が大いに期待される.
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