研究課題/領域番号 |
09045070
|
研究種目 |
国際学術研究
|
応募区分 | 大学協力 |
研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
加藤 富民雄 佐賀大学, 農学部, 教授 (90109223)
|
研究分担者 |
THEERAGOOL G カセサート大学, 理学部, 助教授
NOPARANARAPO ナパバーン カセサート大学, 理学部, 助教授
神田 康三 佐賀大学, 農学部, 助教授 (00117095)
柳田 晃良 佐賀大学, 農学部, 教授 (00093980)
塚本 卓治 佐賀大学, 農学部, 教授 (70136597)
|
キーワード | 抗酸化物質 / フェノールオキシダーゼ / 生体防御 / 好冷細菌 / 低温適応 / n-3系多価不飽和脂肪酸 / 脂質代謝 / キトサン |
研究概要 |
1.微生物の抗酸化作用の一つの要因である抗酸化物質の生産条件をAsperugillus sojaeKを用いて検討した。温度、通気量、栄養条件などの変化により抗酸化物質の生産量が増減し、特に、酸素の存在する条件下で生産されることが明らかになった。 2.生物環境適応システムの分子機構に関する研究の一環として、昆虫(イエバエ)のフェノールオキシダーゼ活性発現に及ぼす外部環境変化の影響を生育温度の変化を中心に調べた。蛹化後、3〜4日目の蛹を25℃と37℃の温度で一昼夜放置し、体液中のフェノールオキシダーゼ活性を調べた。その結果、25℃で放置したものよりも37℃で放置したイエバエ蛹の方が、その体液フェノールオキシダーゼ活性の発現が高いことが認められた。 3.南極産好冷細菌Alteromonas sp.AS11が生産するアルカリセリンプロテアーゼApaIを精製しその性質を調べた結果、ApaIは至適温度が中温性の相同酵素と比較して20℃低く低温で高い比活性を示した。さらに、その遺伝子をクローニングし塩基配列を決定した。 4.食品成分の栄養生理機能とくに脂質代謝への影響について検討した。コレステロールエステルの増加は動脈硬化症の危険因子であるが、黄連成分に肝コレステロールのエステル化酵素を阻害する成分を見いだした。次に、各種n-3系多価不飽和脂肪酸の栄養生理機能の違いについて検討した。n-3脂肪酸はラット肝臓トリグリセライド合成を阻害し、血小板と動脈壁のプロスタグランジン(TXA2,PGI2)産生を抑制する作用をもつことを見いだした。 5.湿地土壌中および海老殻を含んだ土壌中からキトサンを分解する菌を7種得た。これら7種はBacillus属が6種、Pseudomonas属が1種であった。Bacillus属2種に関し、遺伝子のクローニングを行ったところ、Family46に属するキトサナーゼであることがわかった。これらの酵素は5糖および6糖のグルコサミン-Nアセチルグルコサミンヘテロオリゴマーを生成した。
|