研究課題/領域番号 |
09045070
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
加藤 富民雄 佐賀大学, 農学部, 教授 (90109223)
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研究分担者 |
SAVITREE Lim カセサート大学, 理学部, 助教授
NAPAVARN Nop カセサート大学, 理学部, 助教授
神田 康三 佐賀大学, 農学部, 助教授 (00117095)
柳田 晃良 佐賀大学, 農学部, 教授 (00093980)
塚本 卓治 佐賀大学, 農学部, 教授 (70136597)
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キーワード | 抗酸化物質 / 好冷細菌 / 低温適応 / 非毒素領域 / 毒性発現 / キトサン / オロチン酸 / 低脂血症 |
研究概要 |
1. 生物の環境適応システムに関するセミナーを1998年10月1日にタイ国カセサート大学で開催した。 佐賀大学農学部から塚本教授と柳田教授が、カセサート大学理学部からKitpreechavanichi博士、Theeragool博士およびLimtong博士が講演し、質議応答を行った。 2. Aspergillus oryzaeやA sojaeは菌体外にペプチド性の抗酸化物質を好気的条件下で生産するが、同じAspergillus属の糸状菌A.nigerとその関連の菌株9株について抗酸化物質の生産条件を検討した。A.awamori IFO 4033、A.kawachii IFO 4308およびA.niger IFO 6428が活性が高く、awamoriは静置培養で高活性を示した。 3. 南極産好冷菌由来のフォスファターゼの精製を行い性質を調べた。至適温度は40℃で大腸菌由来の相同酵素と比較すると40℃も低く、0℃でも至適温度の39%の活性を示した。また、熱に対してかなり不安定で、20℃でも変性失活がみられた。このように本酵素は、典型的な低温適応酵素としての性質を示した。 4. Bacillus thuringiensis HD-1株が産生する殺虫性毒素の活性型毒素領域に、種類の異なる非毒素領域を付加したキメラ毒素を構築してカイコに対する殺虫効果を検討した。その結果、毒性発現には関与しないとされてきた殺虫性毒素の非毒素領域も毒性発現に深く関与することが明らかになった。 5. エビ・カニ殻などのキチン質を含む廃棄土壌中からキトサンを分解するキトサン分解酵素を構成的に生産するBacillus属の細菌を単離した。この酵素のN末端アミノ酸配列を分析した結果、得られた酵素はFamily 8に属する酵素であることが明らかにされた。Family 8キトサナーゼについては、現在まだその作用機作に関する研究が進んでおらず、さらなる研究が期待される。 6. ラットにおけるオロチン酸の過剰摂取による低脂血症は、オロチン酸が肝MTP活性の阻害を介して肝でのVLDL合成・分泌を抑制することによって起こることを初めて明らかにした。
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