研究課題
鹿児島大学とジョージア大学農学部とは1979年に教官交流協定を締結し、以来、活発に、研究成果の交流、教官交流ならびに学生の交流を続けている。鹿児島県とジョージア州は緯度的にほぼ同じ位置にあり環境が類似しているので、農学上および生物学上、多くの共通点を有する。平成11年度は、鹿児島大学から3名を米国に派遣、ジョージア大学から日本に1名の研究者を招聘し、互いに、相手国の遺伝資源の利用実情を視察・調査するとともに、遺伝資源利用の将来展望について、とくに、経済、園芸作物、飼料作物の面より討論した。ジョージア州における農業生物遺伝資源に関して市場化の実態、マーケッティング情報について視察・調査した結果、ピーナッツ、種子などの市場情報が蓄積され、活用されていることが分かった。また、青果保蔵学分野も含めた園芸作物に関する複察・調査により、鹿児島県と同様な亜熱帯地方の果実・野菜について、高品質で安全な生産・加工技術に関する情報を交換した。さらに、家畜栄養生理分野との関連において飼料作物に関して視察・調査した結果、鹿児島県と同様に,ジョージア州においても飼料資原としてピーナツ粕など食品加工副産物が重要であり副産物を考慮にいれた作物の遺伝的改良が必要であることが指摘された。