研究分担者 |
山中 守 九州東海大学, 農学部, 教授 (70140952)
片野 学 九州東海大学, 農学部, 教授 (80125468)
水谷 高幸 九州東海大学, 農学部, 講師 (40241187)
田中 孝幸 九州東海大学, 農学部, 教授 (00155144)
PRAPHANT OSA メジョー大学, 農学部, 助教授
|
研究概要 |
メジョー大学より6名を招へいし,九州東海大学から7名を派遣した。 1)本共同研究の詳細な研究実施計画を策定し,相手国側と打ち合わせを行って,合意を得たので,それに従って共同研究を実施した。 2)タイ北部における,中山間地帯には少数民族による果樹・薩菜作が実施されていた。そこでは,雨よけ栽培やハウス栽培が主体で,数年の連作を余儀なくされるため,野菜の青枯病,立枯病,炭疽病などの土壌病害の発生が見られた。このような地点とそれらの病害を対象として,生物的防除技術の開発を推進する予定である。 3)タイ北部のチェンマイ近郊における農産物流通市場を研究植するには,まず流通実態の把握が必要であるので,基礎資料の収集から開始した。調査から,大消費地であるバンコクと地方都市であるチェンマイの流通上の役割を明らかにする事が重要であると指摘できる。また,ブローカーの果たす役割が流通問題と密接に関連していることも重要な点である。 4)単胚性カンキツ,24品種の2倍体間交雑を行い,小粒種子からの3倍体発生頻度の調査を行った。その結果,宮内イヨカン,キシュウ,バンペイユ及びリ-などの品種において高い頻度で3倍体力が得られた。バンペイユXルビーレッドグレープフルーツの組み合わせで発生した3倍体は,葉が厚く,旺盛な生長を示し,トゲが認められたが,種なしの有望系統になると考えられ,導入系統として選抜した。 5)常緑性の高いシバを作出する方法として、日本シバと熱帯・亜熱帯地域に自生するシバ属植物との交配が考えられ、タイにおける野生Zoysia属植物の採集及び常緑性評価が必要であることが指摘された。 6)タイ北部における生態系保全型栽培システムは、中山間地域のロイヤルプロジェクトがリーダーシップをとって、研究を実施している段階で、未だその研究成果で実際栽培に普及されているものはごく僅かであった。現在精力的に研究が推進されているので、本共同研究においてもそれを支援する必要がある。 7)タイ北部の水田地帯に生息する補食性天敵であるクモ類の生息状況及びその生態を解明する必要性が指摘された。
|