研究課題/領域番号 |
09045081
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研究種目 |
国際学術研究
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応募区分 | 大学協力 |
研究機関 | 香川医科大学 |
研究代表者 |
高原 二郎 香川医科大学, 医学部, 教授 (00033085)
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研究分担者 |
桑原 宏子 香川医科大学, 医学部, 講師 (50243754)
永井 雅巳 香川医科大学, 医学部・附属病院, 講師 (40180450)
洲脇 寛 香川医科大学, 医学部, 教授 (10033367)
長尾 省吾 香川医科大学, 医学部, 教授 (60100947)
小林 良二 香川医科大学, 医学部, 教授 (00020917)
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キーワード | 情報伝達クロストーク / Calbrain / カルモジュリン依存性リン酸化酵素 / p33ING1 / 成長ホルモン促進ペプチド / カッパーオピオイドアゴニスト / GABAトランスポーター / アルツハイマー脳 |
研究概要 |
1.海馬を中心とする神経細胞に特異的に発現するカルシウム結合蛋白質を発見しクローニングしCalbrainと命名した。この蛋白質はCa/Calmodulin kinase IIを抑制する一方で、Calcineurinを活性化した。またCyclic AMP-dependent protein kinase の抑制活性を持つことがわかり、情報伝達のクロストーク系のスイッチを行う可能性がある。今後はこの蛋白質によるクロストーク系の制御機構につきさらなる解析を行う。 2.血球系におけるカルシウム/カルモジュリン依存性リン酸化酵素IV(CaMKIV)の発現と機能の解析は、Tリンパ球系細胞を用いて行い、Tリンパ球系細胞の分化に伴いCaMKIVの発現が低下する傾向を見いだした。また新しい癌抑制遺伝子p33ING1が、正常リンパ球、多核白血球等に置いて構成的に認められたが、p33ING1の位置する13番染色体長腕13q34領域に以上を有するバ-キットリンパ腫由来の細胞株では発現の上昇が認められた。 3.成長ホルモン促進ペプチド(GHRP)は、下垂体からの成長ホルモン(GH)の分泌を極めて強力に刺激する合成ペプチドであるが、その受容体のcDNAクローニングに成功し、この受容体が視床下部の特定神経核において産生されることを見出した。 4.カッパーオピオイドアゴニストであるRU-51599は、アルギニンバソプレッシンの水利尿作用があるため、急性頭蓋内圧亢進モデルを用いてその効果を検討した結果、有意に頭蓋内圧低下、脳灌流圧上昇作用が認められた。また側頭葉てんかんモデルのキンドリングを用いて行った実験により、特異的GABAトランスポーター阻害薬のTiagabine及びNNC-771は扁桃核や海馬を焦点としたキンドリング発作を強力に抑制することを見出した。 5.アルツハイマー脳においてみられる蛋白質異常リン酸化のメカニズムの解明と、リン酸化系と脱リン酸化系の相互作用の解析については、ヒトアルツハイマー脳をカルガリ-大学より入手し行ったが、老人斑部において異常リン酸化を確認した。
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