研究課題/領域番号 |
09045081
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研究機関 | 香川医科大学 |
研究代表者 |
高原 二郎 香川医科大学, 医学部, 教授 (00033085)
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研究分担者 |
長尾 省吾 香川医科大学, 医学部, 教授 (60100947)
阪本 晴彦 香川医科大学, 医学部, 教授 (60106549)
小林 良二 香川医科大学, 医学部, 教授 (00020917)
徳田 雅明 香川医科大学, 医学部, 教授 (10163974)
洲脇 寛 香川医科大学, 医学部, 教授 (10033367)
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キーワード | 海馬神経細胞 / 虚血 / グルタミン酸受容体 / 低体温法 / PDX-1 / Presenilin-1 / ライディッヒ細胞 / MAGP-36 |
研究概要 |
本年度のクロストーク解析についての主なものは以下のようである。 1 脳の海馬の虚血病態におけるグルタミン酸レセプターを介したカルシウムイオンの流入の調節機構の解析では、AMPA型グルタミン酸レセプタータイプ2のRNAのeditingの割合を解析したところ、陽イオンチャネルの部分のQ/Rsiteは通常ほとんど100%editingを受けていた。細胞外ループの部分に相当するR/Gsiteは、健常スナネズミ海馬に比べて虚血耐性獲得海馬においては約20%減少しており、グルタミン酸に対する脱感作時間が遷延している傾向があると解釈できた。 2 ラットのインスリノーマ細胞において、TGF-bがインスリン遺伝子の転写を促進していること、そしてこの機作は転写因子であるPDX-1により制御されていることを証明した。またヒトの血管平滑筋細胞においてGas6が泡沫細胞形成に重要な働きを持つことも証明した。 3 虚血性病変において活性化される情報伝達系のクロストーク機構の解明においては、低体温法からの復帰でゆっくりと段階的に復帰させるのが神経細胞の保護に有効であることを証明した。 4 脳の老化とも関連すると考えられるPresenilin-1が精巣のライディッヒ細胞に存在し成長に伴って増加することから、精巣機能の成熟と関連している可能性が明らかになった。 5 細胞外でクロストークに関連すると考えられるマトリックス蛋白質のMAGP-36ががヒトおよびウシの多くの組織においてmicrofibrilと共存し、elastinができていく核となることが判明した。
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