研究課題/領域番号 |
09102003
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
池澤 幹彦 東北大学, 科学計測研究所, 教授 (10004334)
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研究分担者 |
伊師 君弘 東北大学, 科学計測研究所, 助手 (00125494)
柴田 行男 東北大学, 科学計測研究所, 助手 (70006154)
大坂 俊明 東北大学, 科学計測研究所, 助教授 (20152100)
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キーワード | マイクロバンチ / コヒーレント放射 / FEL / バンチ計測 / ミリ・サブミリ波分光 / 遠赤外光源 |
研究概要 |
(1)マイクロバンチFELに関する研究として、京都大学原子炉実験所のライナックを用いて、共振器中に生じる電磁場のモードの同定を行った。そのために円筒対称形の共振器の反射鏡の一方に、中心を通る細いスリットを設けて、それに添った電磁場の強度の分布をを観測し解析した。その結果シンクロトロン放射の場合にはTEM_<00>モードが主であることが判明した。この時TEM_<10>及びTEM_<20>モードも副次的に発生する。また遷移放射の場合にはTEM_<10>モードが主でその他が副次的に生じることが判明した。またこれらのモードの位相に関する性質により、共振器中の放射のスペクトル幅が限定されることが解明された。 (2)分光研究設備に関しては、東北大学原子核理学研究施設に新設されたビーム偏向室を本研究計画のための新たな実験室とするために、実験器具搬入機、ビームダンプ、電磁石及び分光装置設置等の整備を行った。試験的な実験を行い、コヒーレントな遷移放射が高強度で発生することを観測して確かめた。 (3)バンチ形状の計測に関しては、東京大学工学部原子力工学研究施設のライナックの電子線について可変なバンチの形状の計測を行った。遷移放射による観測の結果、約4mmから0.4mmの長さのバンチの非対称な形状が求まった。これは従来のストリークカメラの手法により測定した結果と良い一致を示し、我々の計測法の正確さが証明された。また、今後の計測のオンライン化の研究のために新たにポリクロメーターを設計し、検出器アレイを発注し購入した。更に高速干渉分光法を検討し、分光器の検討を行った。
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