本年度は大和盆地内における古墳の立地、及び墳丘・出土品などの内容について空間・非空間的両データベースの作成をおこなった。空間データは、報告書・集成を参考に古墳の分布図の作成をおこない、国土物理院1:25000地形図にその位置を記録した。これを基本図としてデジタイザーによりベクターデータフォーマットのデジタルデータとして入力をおこなった。非空間データは項目の検討の結果、比較的情報が多く、その質や量に差がないと考えられる外部情報と、発掘調査の有無などによりその情報に大きな差が見られる内部情報に2大別をおこない、それぞれについて独立して集計することとした。データはまず表計算ソフトウェアに入力され、これをSQLにより検索が可能なDBMSにエクスポートした。 古墳データの入力とあわせて、国土地理院発行の数値地図50mメッシュを利用して古墳の立地する地形や古墳からの眺望を分析する上で必要なDEM(Digital Elevation Model)を分析対象の大和盆地全体の図幅について作成した。 このデータをもとに、来年度からは具体的に分析に入っていく予定であり、現在その方法の検討および、試験的な分析をおこないつつある。
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