研究課題/領域番号 |
09206108
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
辻井 博 京都大学, 農学研究科, 教授 (60027589)
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研究分担者 |
浅見 淳之 京都大学, 農学研究科, 講師 (60184157)
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キーワード | 個票データ / プライマル・アプローチ / 双対法 / 生産行動分析 / 消費行動分析 / 投資行動分析 / 中国農業部 / 農家経済パネル調査 |
研究概要 |
1)農家経済調査・農産物生産費調査は国毎に農家経済を捉える農家経済把握理論枠組みが異なる。日本と中国のこの理論枠組みとそれに従う変数概念構造の差を明らかにし、国際比較研究を行うための共通の理論枠組みを構築し、それを基礎に両国の大量の個票データの組替え・データインプット・分析の手法を確立した。 2)農家経済調査・農業センサス・生産費調査の集計平均データではなくて個票データを使用することの第1の意義は、個々の農家の諸特性別の経済行動がミクロ経済行動理論により適合した状態で分析でき、その結果既存の農家経済行動理論を検証し、発展させることができた。共通の理論枠組みによりデータ・ベース化された日本の農家経済個票データと中国の精密集計データを使用して国際比較の視点から、中国の沿海部と内陸部および日本の大都市近郊、平地農村、中山間の特定地域を取り上げ、プライマル・アプローチや双対法による農家の生産行動分析、消費行動分析、投資行動分析を行いそれら行動の地域的特性とその時間的変化を明らかにした。 3)平成8年度は農水省の集計データを利用した日本農家の生産、消費、財務管理行動の計量分析を行った。平成9年度では領域代表班を通じ日本農水省より、統計法の目的外使用の手続きにより、日本の大都市近郊、平地農村、中山間の特定地域に対する農家経済調査・農業センサス、生産費調査の1985、90、91各年の個票データを入手し分析した。中国の国家統計局の集計データにより農家の生産活動に関する計量予備分析も実施した。 4)近い将来中国農業部の農家経済パネル調査の個票データを入手し分析を行う計画である。
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