研究課題/領域番号 |
09208103
|
研究種目 |
特定領域研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 国立歴史民俗博物館 |
研究代表者 |
春成 秀爾 国立歴史民俗博物館, 考古研究部, 教授 (20032708)
|
研究分担者 |
木村 英明 札幌大学, 文化学部, 教授 (00073536)
小野 昭 東京都立大学, 人文学部, 教授 (70000502)
稲田 孝司 岡山大学, 文学部, 教授 (40135926)
甲元 眞之 熊本大学, 文学部, 教授 (70072717)
佐川 正敏 東北学院大学, 文学部, 教授 (40170625)
|
研究期間 (年度) |
1997 – 2000
|
キーワード | 東アジア / 日本 / 先史時代 / 人 / 文化 / 起源 / 交流 / 比較考古学 |
研究概要 |
旧石器〜縄文時代、縄文〜弥生時代、弥生〜古墳時代の変革期における生活と文化の実態を明らかにし、さらに日本列島の北と南で「日本人および日本文化の起源」の問題を追究することにした。その目的を実現するために、北海道から沖縄県で13箇所の遺跡を発掘し、資料集29冊、論文集1冊を刊行し、シンポジウムを3回開催した。 (1)新潟県真人原遺跡などを発掘し、また日本・中国・ヨーロッパの諸資料を収集し、更新世末における環境適応の一つとして旧石器時代の遊動生活から新石器時代の定住生活への移行の問題を追究した。 (2)佐賀県大友遺跡で弥生時代早・前期の墓地から低顔・低身の縄文系の人骨多数を発掘し、縄文晩期〜弥生早・前期の朝鮮半島と北部九州との関係を追究した。また、西日本の縄文・弥生時代の石棒などの呪的遺物、哀悼抜歯を材料にして、縄文文化の伝統と中国新石器文化起源の文化要素の伝来との総合としての弥生文化の性格を追究した。東アジア先史時代の穀物や動物遺存体を集成して、生業について分析し、日本列島と大陸との間に漁撈民の活発な活動を基礎とする文化交流があり、そのうえで縄文人と渡来人との接触・交流の関係が成立したことを考察した。 (3)南島と日本文化との関係については、沖縄県波照間島の大泊浜貝塚で人骨を発掘し、11〜12世紀の先島の住民の形質が、より南方と深い関係にあったことを確かめた。 (4)都市出現期の考古学的資料を世界的に収集・比較する一方、東アジアの都市と国家の形成に関する資料を収集した。各地における古墳築造の条件と、古墳を生みだした中央政権との関連を検討し、さらに韓国の古墳の資料を収集し、東アジアのなかで、前方後円墳が成立する条件を追究した。
|