研究課題/領域番号 |
09212226
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研究機関 | 核融合科学研究所 |
研究代表者 |
佐藤 哲也 核融合科学研究所, 理論・シミュレーション研究センター, 教授 (80025395)
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研究分担者 |
高丸 尚教 核融合科学研究所, 理論・シミュレーション研究センター, 助手 (20241234)
藤原 進 核融合科学研究所, 理論・シミュレーション研究センター, 助手 (30280598)
渡辺 国彦 核融合科学研究所, 計算機センター, 教授 (40220876)
林 隆也 核融合科学研究所, 理論・シミュレーション研究センター, 教授 (60156445)
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キーワード | 自己組織化現象 / 秩序形成 / 計算機シミュレーション / 複雑性 / 構造形成 / 粒子シミュレーション / 高分子鎖 / ダストプラズマ |
研究概要 |
本年度は、これまで行ってきたプラズマの自己組織化の研究をさらに深化させる研究を進めながら、クーロン遠距離相互作用と異なる相互作用によって支配される自己組織化現象を研究対象として拡大し、相互作用の形態と構造形成の関連を明らかにし、自己組織化の普遍的なシナリオの存在を追求する手がかりを得ることを目的とした。その結果、次のような成果を得た。 1.高分子鎖の配向秩序構造の形成過程を調べるために、前年度の共有結合効果、非共有結合効果を取り入れた1鎖高分子に対するシミュレーションを発展させ、多重鎖高分子の分子動力学シミュレーションを行った。その結果、高温でランダムコイル状態にある高分子鎖を急速に冷却することにより、六角柱状配向秩序構造が次第に形成されること、しかも配向秩序構造は滑らかに形成されるのではなくステップ状に形成されていくという興味深い現象を見出した。 2.ダストプラズマにおけるダストの動的な振る舞いを解析することを目的として、ダストの帯電過程を考慮にいれたダストプラズマの粒子シミュレーションコードを開発し、前年度にはフリップフロップ的帯電による凝集過程を見出した。本年度はシミュレーションコードをより精度の高いものとすることによって微粒子帯電過程のダイナミクスを明らかにし、微粒子の大きさ、密度などが凝集過程や秩序構造の形成、維持、崩壊に及ぼす影響を明らかにした。
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