研究課題/領域番号 |
09215232
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
山下 仁大 東京医科歯科大学, 医用器材研究所, 教授 (70174670)
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研究分担者 |
浜上 寿一 東京都立大学, 大学院・工学研究科, 助手 (30285100)
中村 聡 東京医科歯科大学, 医用器材研究所, 助手 (40227898)
大柿 真毅 東京医科歯科大学, 医用器材研究所, 助手 (50223748)
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キーワード | 固体電解質 / イオン導電体 / NalS二次電池 / ガラスセラミックス / ナシコン / ケイリン酸塩 |
研究概要 |
超イオン電導相の生成は組成に強く依存し、ケイ素と希土類元素の置換量が大きく影響を与えることが明らかになった。これは12員環を結び付けている六配位希土類イオンの一部をNaイオンが置換していることによるものと考えられる。また、ケイ素置換ではリンが最も有効であったが、GeやTe置換でも超イオン電導相単一相が生成することも見い出した。 導電性と組成依存性に関しては固溶体形成は電導性に大きく影響を及ぼすことを明らかにした。希土類イオンの導電性に対する効果はその大きさ(イオン半径)に現れた。すなはち、Er→Y→Gd→Smとイオン半径が増すに連れて電導度は増大した。これは12員環を連結している六配位位置の希土類イオンがc軸に沿ったNaイオンの移動のポテンシャルを決定しているためと考えられる。また、SiのGeやTe置換においても同様の結果を得た。超イオン電導単一相の場合には電導度は573Kでは0.3-0.05Scm^<-1>,活性化エネルギーは20-30kJmol^<-1>であった。 直流電流により試料中のキャリヤ-Naイオンを液中へ溶出し、これに相当する多種イオンを液中から導入する方法により多種イオンへの変換を試みた。交換プロセスはホストイオンとゲストイオンのイオン半径比に依存した。Kのような大径イオンやCaのような高原子価場合には初期の交換の後表面近傍に堆積し、全体的な交換は困難であった。Li交換を行った試料のワグナー分極法により交換した試料のLi輸率はほぼ1.0であると分かった。プロトン交換体においては輸率0.7程度の値が得られている。
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