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1997 年度 実績報告書

非定常操作下での触媒反応

研究課題

研究課題/領域番号 09218225
研究機関東京工業大学

研究代表者

新山 浩雄  東京工業大学, 工学部, 教授 (70016533)

研究分担者 中村 隆一  東京工業大学, 工学部, 助手 (50092565)
相田 隆司  東京工業大学, 工学部, 助手 (00262262)
キーワードNO-CO反応 / 白金触媒 / 自動車排ガス / 赤外吸収分光法 / 触媒表面吸着種 / 過渡応答法
研究概要

本研究では、担持白金触媒上でのNO-CO反応において,触媒表面吸着種の過渡応答を観察した。触媒は60/80meshに粉砕したアルミナ(JRC-ALO-4)に塩化白金酸を含浸し,焼成・還元して用いた.担持率は1wt%とした.本触媒を本年度申請した拡散反射測定用高温FT-IRチャンバーにセットし,希釈したNO,COを導入し,吸着種(特にNCO種)の経時変化を観察した.また,吸着種の状態が定常的になった時点でCOの供給を停止し,各吸着種の過渡応答を観察した.標準条件はNO:500ppm,CO:2500ppm,He希釈とし,温度は200°Cとした.
NO-CO反応が定常となった後,COの供給を停止すると,NCO種の急激な増加が一瞬見られ,その後減少した.その極大はCO停止後数分であった.このNO種も極大を示すように変化したが,その極大値はCO停止後数十分であった.CO種は単調に減少した.興味深い点は,NCOの生成は定常では非常に遅いのに,過渡応答時には非常に速いということである.
以上の現象は今のところ不明な点は残されるが,次のような説明が可能である.
(1)定常条件では,過剰なCOが優先的に表面を覆ってしまい,NOがほとんど吸着できない.そのため,NO種は観察されず,また吸着NOと吸着COの2分子反応によって生成すると思われるNCO種の生成は遅い.
(2)COの供給を停止すると,吸着していたCOが徐々に減少し,NOが吸着できるようになる.その間,NOもCOも表面に同時に存在するので,NCOの生成が起こる.観察されたNCOの生成は非常に速いので,本来のNCO種の生成反応は速いと考えられる.定常条件下でNCO種の生成が遅いのは反応速度定数が小さいためではなく,原料となるNO種の表面濃度が低いためだと考えられる.

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 相田隆司・新山浩雄他: "Pt/Al_2O_3触媒上でのNOーCO反応の周期的変動操作ー細孔内拡散の影響ー" 化学工学論文集. 23・6. 962-967 (1997)

  • [文献書誌] T.Aida, H.Niiyama et al.: "Periodic Operation Effects and Golbal Rate Enhancements in Selective Catalytic Reduction of Nitrogen Monoxide with Propare over Alumina" Proc. of Regional Symp : on Chem. Eng. ‘97. vol.2. 177-183 (1997)

  • [文献書誌] T.Aida, H.Niiyama et al.: "Methanol Oxidation on Alumina" Proc. of Regional Symp. on Chem. Eng. ‘97. vol.1. 561-567 (1997)

  • [文献書誌] 相田隆司・新山浩雄他: "周期的変動操作による反応成績改善とその解析" 化学工学. 61・9. 686-687 (1997)

  • [文献書誌] 新山浩雄・相田隆司他: "ゼオライト中の反応と拡散をめぐる最近の話題" 化学工学. 61・12. 944-948 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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