研究課題/領域番号 |
09229233
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研究機関 | 京都工芸繊維大学 |
研究代表者 |
大田 陸夫 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (30026124)
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研究分担者 |
福永 二郎 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 講師 (80027797)
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キーワード | B_2O_3-GeO_2-Na_2Oガラス / ラマン分光法 / モル体積 / B_2O_3-Na_2Oガラス / GeO_2-Na_2Oガラス / 活動度 / 活動度係数 / 化学平衡 |
研究概要 |
傾斜機能材料を作製するには組成を傾斜させるが、機能(物性)の傾斜プロファイルに合わせて原料の組成を予め理論計算できれば好都合である。多成分系アモルファス(ガラス)の機能を求めるのに、この系を構成するいくつかの2成分系(サブ系)の機能を利用して計算する手法を提案した。2つ以上の機能を独立に変化させるガラス組成を計算し、実験値と一致することを示した。機能として密度(モル体積V)と熱膨張係数αをとり上げた。傾斜機能材料のモデル実験系としてB_2O_3-GeO_2-Na_2O系を選んだ。3成分系がB_2O_3-Na_2O系およびGeO_2-Na_2O系の2つのサブ系に分配されるとする。サブ系に分配されるNa_2Oの量を計算するには、ガラスのラマンスペクトルを測定し、B_2O_3-Na_2O系およびGeO_2-Na_2O系のサブ系中に含まれるNa_2Oの活動度係数γの比をγ(B_2O_3):γ(GeO_2)=1:2と仮定した。ガラス中でサブ系間にはNa_2O成分に関して平衡が成り立つと考えると、Na_2Oの活動度が等しいと仮定することができる。これらの関係から両サブ系中のNa_2O濃度を決定する方程式を提示した。まず、Na_2O濃度が=5-30モル%で一定でB_2O_3がGeO_2に置換される3成分系ガラスのモル体積を各サブ系のモル体積V-Na_2O濃度曲線から計算した。任意の組成の3成分系ガラスの熱膨張係数をB_2O_3-Na_2OおよびGeO_2-Na_2Oサブ系の熱膨張係数とヤング率から計算する手法を提案した。溶融法によってガラスを作製し、密度および熱膨張を測定した。これらの結果は計算結果と良い一致を示した。モル体積Vが一定となる3成分系ガラスの組成を計算する手法を示した。同様にB_2O_3-GeO_2-Na_2Oガラスの熱膨張係数が与えられたある値となる組成を計算できる手法を提案した。3成分系のV等高線およびα等高線を重ね合わせることにより与えられた一定のV値をもちαは連続的に変化するガラス組成を決定することが出来る。
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