• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1997 年度 実績報告書

面性キラリティーによって構築される光学活性ポリマーの研究

研究課題

研究課題/領域番号 09232205
研究機関東北大学

研究代表者

山口 雅彦  東北大学, 薬学部, 教授 (30158117)

研究分担者 豊田 朱見  東北大学, 薬学部, 教務職員 (80237148)
杉原 多公道  東北大学, 薬学部, 助手 (40222054)
キーワードナノ有機分子 / 光学活性 / 大環状構造 / cycloamide / 不斉付加反応 / LB膜 / cycloalkyne
研究概要

分子量数千から数十万の有機分子である合成高分子と生体高分子が,高度な機能を発現することはよく知られており,高分子化学や生物化学で,研究が精力的に行われている.さて,合成化学的に得られる低分子有機化合物がオングストロームサイズであるのに対して,巨大合成有機分子はナノ有機分子を呼ぶことができる.我々は,現代有機化学の手法でナノ有機分子を取り扱ってみることに興味をもった.有機化学と高分子化学や生物化学の間の新しい領域が展開できるとともに,新しい機能性材料や生理活性物質の開発も期待される.本研究は光学活性ヘリセンで構成される大環状構造のナノ有機分子の合成と機能に関するものである.
前年度合成した[1+1]cycloamideから[4+4]cycloamideの機能を検討した結果,[1+1]cycloamideがジエチル亜鉛のアルデヒドへの不斉付加反応を触媒することを見い出した.また,[1+1]cycloamideがLB膜を形成することが明らかになった.
先に用いた一段階合成法は大きな分子の合成には適さないので,逐次合成法を検討した.その結果,[1+1]aminoacid誘導体をビルディングブロックとして用いる方法を開発した.この方法で(M,M,M,M,M,M,M,M,M)-[10+10]cycloamideを合成した.
光学活性ヘリセンユニットをアセチレン結合で連結したcycloalkyne類の合成研究も進んでいる.すでに,光学活性体(P,P,P)-[3+3]cycloalkyne,(P,P,P,P)-[4+4]cycloalkyne,および(P,P,P,P,P,P)-[6+6]cycloalkyneの合成に成功した.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] K.Kano, M.Yamaguchi, M.Hirama, et.al: "Recognition of Helicity by cyclodextrins through Hydrogen-Bonding lnteraction in Water" Chem.Lett.1997. 151-152 (1998)

  • [文献書誌] K.Kano, M.Yamaguchi, M.Hirama, et.al: "Chiral Recognition of Tetrahelicene Dicarboxylic Acid by Linear Dextrins" Chem.Lett.1997. 715-716 (1997)

URL: 

公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi