研究課題/領域番号 |
09232253
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研究機関 | 慶応義塾大学 |
研究代表者 |
川口 春馬 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (30051808)
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研究分担者 |
藤本 啓二 慶應義塾大学, 理工学部, 専任講師 (70229045)
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キーワード | マイクロスフェア / コアシェル粒子 / アフィニティアテックス / ミクロゲン / 温度応答性高分子 / DNA診断 / ハイブリダイゼイション / グラフト鎖 |
研究概要 |
本研究は、サブミクロンオーダーの高分子微粒子表面に片末端フリーの高分子鎖(ヘア)を生やしヘアの特性を調べその応用を図ることを目的とするもので、特に本年度は、温度応答性ヘアおよびDNAヘアをもつラテックス粒子について検討した。 1 温度応答性ヘアをもつ微粒子の調製と特性 ポリ(N-イソプロピルアクリルアミド)(PNIPAM)ゲルをシェル、ポリスチレンをコアとする微粒子は、架橋密度が小さくてもシャープな温度応答を示さない。そこで、第2セリウムイオンによるレドックスグラフト重合により、無架橋のPNIPAMヘアをもつ微粒子を作製した。しかし、化学架橋が無くてもPNIPAM鎖のクラスター化が起こるため転移温度付近でのシャープな応答性は実現できなかった。ヘア分子間に反発力を生じさせ分子鎖のクラスター化を減らすため、PNIPAMヘア中にアクリル酸(AAc)を含ませたところ、極めてシャープな温度応答性が認められた。シャープさはAAc含量およびpHに依存した。 2 DNAをヘアとする微粒子の遺伝子診断への応用 DNA固定アフィニティラテックスは、表面がポリグリシジルメタクリレートで覆われた直径300nmの微粒子に20-mer DNAを固定したものであり、相補的な20-mer DNAを特異的に釣り上げることができた。20-merの点変異DNAが相補DNAの100倍存在しても後者の選択的結合が確認された。この方法のもつ欠点、1サンプルDNAを20-merまで切断しなければならないこと、2サンプルDNAにラベルしなければならないこと、を解消するため、S1 Nucleaseを用いる方法、および間接法を試み、完全相補型のDNAと一点ミスマッチDNAを区別できた。
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