研究課題
重点領域研究
平成9年度に発足した重点領域研究「微小領域の磁性と伝導」は計画班3班(19名)と公募による参加者24名により組織され、本班が統括にあたっている。本重点領域の研究目標は磁性体をより高度に制御しつつ微細化し、そのような物質を舞台に、特に磁性と伝導性が絡み合う現象の中に新しい物性を探索しようとするものである。研究手法としては電子ビームリソグラフィーなどの微細加工手段の応用が中核となる。本プロジェクトの研究会としては6月に東京で第一回が行われ、顔合わせと研究構想の討論を行なった。本年1月には仙台で第一年度の研究成果を紹介する報告会が行なわれた。仙台での研究会は公開の形式で行なったせいもあるが、参加者は150人以上となり、大変盛況であった。重点領域研究の意義はまず第一に当該領域を活性化することにあり、企業も含め広い範囲の方々に関心を寄せて頂いたことは、その意味で重点領域研究のスタートが順調であることが証明された。本研究費によって招聘したI.K.Schuller教授(米カリフォルニア大学サンディエゴ校)が出席したが、科学研究費国際共同研究などの協力もあって、合計6名の著名な外国人研究者を研究会に参加させることができた。三日間の研究会の中で第二日はすべての講演を英語で行なったが、国際シンポシウムと呼ぶにふさわしい充実した内容であった。本研究が目指すところがこれからの磁性研究の発展の方向であると国際的にも認識されている。班員への情報の伝達を目的としたニュースレターは本年度内に3回発行した。
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