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1999 年度 実績報告書

新有機反応メディア

研究課題

研究課題/領域番号 09238102
研究機関京都大学

研究代表者

吉田 潤一  京都大学, 工学研究科, 教授 (30127170)

研究分担者 碇屋 隆雄  東京工業大学, 工学部, 教授 (30107552)
大嶋 幸一郎  京都大学, 工学研究科, 教授 (00111922)
神戸 宣明  大阪大学, 工学研究科, 教授 (60144432)
谷野 圭持  北海道大学, 理学研究科, 助手 (40217146)
岩澤 伸治  東京工業大学, 理学部, 教授 (40168563)
キーワード反応メディア / 反応媒体 / 水中反応 / 超臨界流体 / 電子移動反応 / ラジカル反応 / 有機金属 / 活性種
研究概要

本研究では新化学現象・新反応の発見と開拓のために、反応の分子環境としての反応場、反応剤、反応媒体、反応手法などを反応メディアという観点から研究を行ってきた。とくに、電子移動反応場、高分子反応場、結晶反応場、ラジカル反応場、金属錯体反応場、特異条件反応場とそれらの境界領域について重点的に検討を行い、新現象・新反応の発見を目指して検討を行ってきた。その結果、多くの特筆すべき成果を得ることができた。以下に示す。
電子移動反応場においては、活性種の生成条件を高度に制御することにより、生成した活性種を蓄え、それを結合生成反応に用いるというカチオンプール法を開拓し、炭素-炭素結合生成反応の新しい方法論を明らかにした。さらに、電解反応場と固体マトリックス反応場の組み合わせにより、高効率・高選択的な分子変換法を明らかにした。また、有機金属反応場、ラジカル反応場、カチオン反応場においては、新活性種や機能性反応場反応の構築などにおいて顕著な成果を上げることができた。
媒体の研究においても注目すべき成果が得られた。すなわち、水中におけるラジカル反応において、従来の有機溶媒中の反応にみられない興味深い応性の変化や選択性の変化が観測されることを明らかにした。また、水中におけるイオン反応の促進効果を利用し、ラジカル反応とイオン反応を組み合わせる新しい反応系の開発をも明らかにした。さらに、超臨界流体における金属触媒反応においては、流体の特性を活かすことにより触媒の活性を大きく向上できることを明らかにした。

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] J. Yoshida, et. al.: "Direct Oxidative Carbon-Carbon Bond Formation Using the "Cation Pool" Method. 1. Generation of Iminium Cation Pools and Their Reaction with Carbon Nucleophiles"J. Am. Chem. Soc.. 121. 9546-9549 (1999)

  • [文献書誌] M. Watanabe, J. Yoshida, et al.: "Intramolecular Assistance of Electron Transfer from Heteroatom compounds. Electrochemical Oxidation of 2-(2-Pyridyl) ethyl-Substituted Ethers, Sulfides, and Selenides"Bull. Chem. Soc. Jpn.. 73. 243-247 (2000)

  • [文献書誌] K. Itami, J. Yoshida et. al.: "Oxidation of 2-Pyridyldimethylsilyl Group to Hydroxyl Group by H2O2/KF. Implication of Fluoride Ion Accelerated 2-Pyridyl-Silyl Bond Cleavage"J. Org. Chem.. 64. 8709-8714 (1999)

  • [文献書誌] S. Suga, J. Yoshida, et. al.: "Control of the Free Radical Reaction by Dynamic Coordination. Unique Reactivity of Pyridylethyl-Substituted Tin Hydrides"Chem. Commun.. 1237-1238 (1999)

  • [文献書誌] J. Yoshida, et. al.: "2-Pyridylsilyl Group as a Multifunctional "Phase Tag" for Solution Phase Synthesis"Tetrahedron Lett.. 40. 3403-3406 (1999)

  • [文献書誌] J. Yoshida, et. al.: "2-(2-Pyridyl)ethylsilyl Groups as a New Class of Electroauxiliary. Fine Tuning of the Electron Transfer Driven Reactions by the Dynamic Coordination to Silicon"Chem. Lett.. 251-252 (1999)

  • [文献書誌] 吉田潤一、岡本秀穂: "マイクロリアクターを有機合成に、そしてコンビケムへ"ファインケミカル. 8 (1999)

  • [文献書誌] 吉田潤一: "マイクロリアクターを有機合成に"化学. 4 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2012-12-10  

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