• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1997 年度 実績報告書

カルコゲン-フッ素結合化学とそのフッ素化への応用

研究課題

研究課題/領域番号 09239233
研究機関岡山大学

研究代表者

宇根山 健治  岡山大学, 工学部, 教授 (00033150)

研究分担者 網井 秀樹  岡山大学, 工学部, 助手 (00284084)
片桐 利真  岡山大学, 工学部, 講師 (70202009)
キーワードカルコゲン / フッ素 / フッ素化
研究概要

有機セレン化合物を反応の仲介反応種として分子にフッ素を組み入れる方法を検討し,次の新しいフッ素化法を見い出したので,その応用展開を検討している。
1.フッ化ベンゼンセレネニルを用いる電子欠損アルケンへのフルオロ-セレネニル化反応ニフッ化キセノンとジフェニルジセレニドを反応させ,塩化メチレン中,フッ化ベンゼンセレネニルを調製する条件を確立した。また,アクリル酸メチルを2-ベンゼンセレネニル-3-フルオロプロビオン酸メチルに好収率(NMRで50%以上)で変換できた。ベンゼンセレネニルは-20℃で数時間分解することが判ったので,反応性の低いアルケンに対しては濃度,反応溶媒などの効果的に選択する必要がある。次年度の課題としたい。
2.ベンゼンセレノラート陰イオンの1電子還元力を活用した分子内ラジカル環化を経た,2,2-ジフルオロ-γ-ラクタムの合成
窒素にアルケニル基を有する1-プロモ-1,1-ジフルオロアセトアミドをベンゼンセレノラート陰イオンにより1電子還元し,ジフルオロアシルラジカルを調製し,分子内還元し,ジフルオロアシルラジカルを調製し,分子内還元を経て,末端ラジカルを水素又はセレノ基で捕捉することを基幹反応として,3-フェニルセレノアルキル-2,2-ジフルオロ-γ-ラクタムを収率70〜90%で合成する方法を確立した。本ジフルオロ-γ-ラクタムは新規含フッ素ラクタムである。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] K.Uneyama, T.Yanagiguchi, H.Asai: "Generation and Intramolecular Cyclization of Difluoroalkyl Radicals via Sigle Electron Transfer from Benzeneselenolate Anion" Tetrahedron Letters. 38・44. 7763-7764 (1997)

  • [文献書誌] 宇根山健治: "高活性含フッ素中間体の創製とフッ素官能基の導入" 有機合成化学協会誌. 55・12. 1081-1091 (1997)

  • [文献書誌] 宇根山健治(他17名): "フッ素化学入門" 日刊工業新聞社, 244-292 (1997)

URL: 

公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi