研究課題/領域番号 |
09241103
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
河田 聡 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30144439)
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研究分担者 |
藤平 正道 東京工業大学, 生命理工学部, 教授 (40013536)
大津 元一 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (70114858)
入江 正浩 九州大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30001986)
梅田 倫弘 東京農工大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60111803)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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キーワード | 近接場光学 / 走査プローブ顕微鏡 / 光記録 / 光加工 / ナノテクノロジー / エバネッセント場 / 1分子 / 振動分光 |
研究概要 |
物質の表面から波長以下の距離(光学的ニアフィールド)においてのみ存在しうる不均質で非放射な電磁場を構成するエバネッセント・フォトンを利用することによって、波動の分散関係で決まるべき波長の制限を超越して、ナノメーター・サイズの極微小空間領域に光を閉じこめる「ニアフィールド・ナノ光学」の基礎的かつ理論的研究およびそれを実現する装置開発的研究と、その成果に基づく極微小空間におけるフォトンと物質の相互作用の探求と解明、さらにはその何スケールの自然科学と工学への応用を実現した。 具体的には、 1)ナノメーター・スケールの近距離・極微小空間での物質間の、互いの表面に存在するエバネッセントフォトンを介しての電磁相互作用による表面物理現象や局所化学反応の解明などのナノ・フォトニクスの学術的基礎研究、 2)光の波長の1/10-1/1,000の分解能で、原子的スケールからメゾスコピックなサイズで物質の分布を観察する近接場光学顕微鏡の設計・開発のための原理と技術の構築および分子レベルで物質構造解析を行うことを可能とするフォトニクス技術の確立、さらに、その像解釈のための理論とアルゴリズムの構築、 3)光学的ニアフィールドに存在する微粒子や構造に、フォトンが与えるピコニュートン以下の放射圧の力学の理論および実験の両サイドからの研究、その走査トンネル顕微鏡、原子間力顕微鏡やレーザー駆動マイクロマシーンなどへのナノ光学的力学技術の導入や、単一の生体蛋白分子などの運動制御への応用、 4)近接場光学顕微鏡を用いた、極微小空間に局在する光による物質相の微視的制御メカニズムを追求することによる応用の開拓、特に光化学反応の単一分子レベルでの追跡、光反応によるエネルギー移動、電荷移動機構の解明、また、凝縮相における局在光子と素励起の相互作用の追求、超高密度の光記録、超微細な光加工などの先進技術の開拓を行った。
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