研究課題/領域番号 |
09244105
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
吉田 博 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (30133929)
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研究分担者 |
梅原 雅捷 科学技術庁無機材質研究所, 未知物質探索センター, 主任研究官
小柳 剛 山口大学, 工学部, 教授 (90178385)
田中 雅明 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (30192636)
秋永 広幸 産業技術融合領域研究所, 主任研究員
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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キーワード | 第一原理計算 / 同時ドーピング / 磁気ポーラロン / 非平行成長 / 物質設計 / 分子線エピタキシー / GaMnAs / 磁気光学効果 |
研究概要 |
本研究班では、半導体と磁性体からなる半導体超構造において,スピンを制御するための理論と第一原理計算による物質設計、そしてスピンに起因した効果を利用する実験的研究を融合することにより、半導体スピン工学の基礎を確立することを目的としている。得られた成果は以下のとおりである。 ・ワイドギャップ半導体ZnOやGaNについて、同時ドーピング法による物質設計を行い、新しい価電子制御法を提案した。また、第一原理計算による物質設計を行い、これらワイドギャップ半導体に種々の遷移金属をドープした希薄磁性半導体について物性予測を行い、強磁性の転移温度が高くなることなどを示した。 ・(Ga,Mn)Asの強磁性の起源が2重交換相互作用によるものであることを第一原理計算により解明した。さらに、II-VI族の希薄磁性半導体の強磁性起源を明らかにした。 ・希薄磁性半導体中の束縛磁気ポーラロンの新しい計算手法を開発し、その振舞いを広い温度範囲で予測した。 ・強磁性金属MnAs/半導体GaAs/強磁性金属MnAsからなる三層エピタキシャル構造の磁気輸送特性において、スピンバルブ効果を観測した。強磁性半導体(Ga,Mn)As量子へテロ構造において大きなトンネル磁気抵抗効果を観測した。GaAs:MnAsナノクラスターからなる一次元磁気光学結晶を作製し、磁気光学効果の増大を室温で観測した。MnSbのナノクラスターでは、室温・弱磁場で10000%以上の磁気抵抗効果の観測に成功した。 ・GeMnTeの磁気特性を明らかにし、電子線アニールによる強磁性微細構造の作製を可能にした。
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