研究課題/領域番号 |
09246103
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
三田 一郎 名古屋大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (60242806)
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研究分担者 |
小林 誠 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 教授 (90025453)
大島 隆義 名古屋大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (00134651)
相原 博昭 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (60167773)
渡邊 靖志 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (40126199)
吉村 太彦 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70108447)
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キーワード | B-Physics / ロアロゲル / 検出器の開発 / CSI / 粒子識別検出器 / B中間子 |
研究概要 |
本研究の目的は、CP非保存の起源を解明し、素粒子世界の物理法則をより根本から把握することである。この研究は、物質優勢の宇宙起源の理解にも重要な役割を果たすであろう。本課題は非常に重要で、同じ実験研究が同時に米国でも進んでいる。本研究の大きな成果の1つはB中間子の崩壊におけるCP非対称性sin(2φ_1)=0.58^<+0.32>_<-0.34>(stat.)^<+0.09>_<-0.10>(syst.)を測定したことである。この研究を国際的に評価していただくために国際研究会B中間子及びCPの破れ(BCP4)を主催した。BCP4で米国と日本の両研究グループが結果を発表した。米国のグループの結果はsin(2φ_1)=0.34±0.20(stat.)±0.05(syst.)であった。 CP非対称性のみならず、B中間子の2体崩壊のB→ππ,B→Kπ、B→K^*γの崩壊分岐比やτの崩壊などが本研究グループの成果として発表された。 A01:次世代半導体検出器の開発については、より精度のよい、かつ、より耐放射線性に優れたデバイスの設計を行ったこれらのテストの結果やシミュレーションの結果をもとに、ピクセル検出器を作成した。 A02:粒子識別用検出器は、チェレンコフ光の放出角度と伝搬時間を測定原理とするTOP(Time-Of-Propagation)検出器を考案しプロトタイプ検出器を製作した。 理論研究A03ではB中間子の二体崩壊過程を理論的に計算し、この結果と実験結果と結びつけた。特に、実験で観測可能なCPの破れがどのように現れるかを組織的に検討した。この結果は15人の研究者によってBCP4で発表された。
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