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1997 年度 実績報告書

CP対称性の破れの現象論とハドロンダイナミクス

研究課題

研究課題/領域番号 09246203
研究機関東北大学

研究代表者

棚橋 誠治  東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (00270398)

キーワードB中間子 / CPのダイレクト破れ / ファクトリゼーション / ペンギン / ρ-ω混合
研究概要

B中間子の崩壊で、終状態にチャームクォークを含まない過程の崩壊過程の振幅は、ツリーレベルの振幅に加えて、1ループのいわゆるペンギンダイアグラムが大きな寄与を与えるが、これまで、B中間子の崩壊でのペンギン振幅におけるファクトリゼーションの仮定の妥当性などはあまり議論されてこなかった。
また、ここでのペンギン振幅は、主に、チャーム-反チャームの2体の中間状態を経由してチャームを含まない終状態に遷移するするB中間子の崩壊振幅であり、そのために終状態相互作用によるハドロニックな強い相互作用のフェーズを含んでいる。CPのダイレクト破れの大きさの評価にはこのような強い相互作用のフェーズの見積もりが必要である。これまで用いられてきたクォークレベルの計算では、強い相互作用のフェーズはチャーム-反チャームの2体の中間状態の不変質量の関数として得られている。しかしながら、実際の中間子レベルの崩壊が、チャーム-反チャームの状態のどのくらいの不変質量に対応しているのかが明確ではなく、CPのダイレクト破れの大きさの評価には、この値としてなにを採用するかという非常に大きな理論的不定性が存在する。
そこで本研究では、特にρ-ω混合によるCPのダイレクト破れについて、ファクトリゼーションの仮定や強い相互作用のフェーズの評価の不定性による影響を詳細に議論した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] I.Inukai: "in Proceedings of International Workshop on Perspectives of Strong Coupling Gauge Thecries,Nagoya Japan eds.J.Nishimura and K.Yamawaki" World Scientific Pub : Co, 10 (1998)

  • [文献書誌] R.Enomoto: "in Proceedings pf 2nd Conterence of B Physics and CP violation, Honolulu" World Scientific Pul Co, 7 (1998)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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