研究課題/領域番号 |
09247235
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
藤田 晋輔 鹿児島大学, 農学部, 教授 (70032563)
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研究分担者 |
下川 悦郎 鹿児島大学, 農学部, 教授 (60041670)
大西 緝 鹿児島大学, 農学部, 教授 (70274834)
吉良 今朝吉 鹿児島大学, 農学部, 教授 (50038337)
寺床 勝也 鹿児島大学, 農学部, 助手 (70264455)
服部 芳明 鹿児島大学, 農学部, 助教授 (80180909)
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キーワード | 地域資源循環型社会システム / 有機性廃棄物 / 木質廃棄物 / 廃棄物リサイクルシステム / 新エネルギーの構築 / エコマテリアル / 木炭ボード |
研究概要 |
【研究目的】現在の環境保全の高まりは、戦後の急速な工業化、製品の大量生産、大量消費に伴って発生する廃棄物発生量の増加等に大きな原因がある。多くの廃棄物が広域集荷となったことから、農山村地域でも廃棄物の処理・処分施設の大型化が求められ、これらの施設の建設場所を得ることも困難になってきた。今後の廃棄物処理は「廃棄物リサイクルシステム」を考慮にいれ、「新エネルギーの構築」、また「地域資源との複合化による新素材の開発」のシステムを導入し、廃棄物ゼロをめざす地域資源循環型社会システムを構築する必要がある 【研究方法】対象地域の生活、農業、畜産業等、建築系を加えた廃棄物の排出量とその処理法を調査分析し、これからの産業廃棄物のリサイクルシステムの可能性を検討し、地域資源循環型社会システムの構築を提案する 【研究成果】1.一般および産業廃棄物等の現状:(1)一般廃棄物は年間181万トン、これの約61%を埋立、約35%を焼却している。(2)産業廃棄物の総発生量は1,080万トンであり、このうち、農業からの発生量は682万トンで、全体の63%である。農業から発生する廃棄物のうち、最も多いのは家畜のふん尿であり(99%)、その大部分が肥料として活用されている。農業以外から発生する汚泥や建設廃材等は再利用(0.02%)、埋立・海上投棄(0.01%)である。(3)建築を含めた木質系産業から排出される廃棄物は、約1,500トン、最終的に炭化物として541トンが再生活用できる。2.有機性廃棄物のリサイクルシステムを導入した地域資源循環型社会システムの提案(1)ゼロエミッションを取り込んだ地域資源循環型・産業連鎖システムの構築、(2)住民の生活と学習、保健、保養施設を整備し、あわせて、「自然の地域、地域振興、そしてエコーツーリズム」が共存できるアメニティ化されたモデル施設群の創生。(3)再生産・自然環境等を共生させる循環型社会システムを構築・提案した。
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