研究課題/領域番号 |
09247248
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研究機関 | 宇部工業高等専門学校 |
研究代表者 |
深川 勝之 宇部工業高等専門学校, 物質工学科, 教授 (20043870)
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研究分担者 |
今井 剛 山口大学, 工学部, 助手 (20263791)
浮田 正夫 山口大学, 工学部, 教授 (60035061)
村上 定瞭 宇部工業高等専門学校, 物質工学科, 教授 (00035065)
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キーワード | 有機性廃棄物 / 有機性廃棄物収支 / 厨介ゴミ / 高濃度廃液 / 高速処理技術 |
研究概要 |
本研究では、自然性ごみの高温製造システムへの利用、各種汚泥の有効利用システムの検討、し尿処理施設の有機資源リサイクル施設としての活用方法の検討、食品工業等の高濃度省エネルギー処理技術及び有用成分の回収技術の検討を行った。 1)液状有機性廃棄物の発生量のC、N、Pによる評価.各種統計を利用して諸種の液状有機性廃棄物の発生量を窒素量、リン量について推定した。平成2年における我が国の食料を中心とした窒素、リンの動態図を作成し、天然物に由来する産業廃棄物の発生量やその処分のあり方について整理した。窒素やリンは、天然物だけではなく、その多くは肥料として農地に投入される。このため、それらを考慮した収支となっている。この結果から、有機性廃棄物のエネルギーおよび原料としての利用システムのフィージビリティ・スタディーを可能とするための基礎データが整理されたと考えられる。2)厨芥ゴミの発生量及びその組成調査.生ゴミのうち厨芥ゴミについて、学生寮の食堂を対象として、厨芥ゴミ排出量調査を行い、厨芥ゴミの排出量と組成分析を行った。日々排出される厨芥ゴミの体積及び重量はまちまちであるが、見かけ密度は0.6〜0.8kg/Lであった。また、集団給食における厨芥ゴミの特徴は、窒素、リンの含有量が比較的少なく、炭素成分が多いことがわかった。このことは、厨芥ゴミにタンパク質などの比較的難分解性物質の含有量が少ないことを示し、有効利用の可能性及びその処理・処分の方向性を示唆するものであると考えられる。3)生ゴミの完全減容化システムの開発.本研究では、嫌気処理プロセスに高効率嫌気性処理法、好気処理プロセスには膜分離式高濃度活性汚泥法を適用した。嫌気・好気両処理プロセスともに炭素成分の除去はほぼ完全に行われ、好気処理プロセスでは窒素・リンの除去も良好に行われた。
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