研究課題/領域番号 |
09255103
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
今井 浩三 札幌医科大学, 医学部, 教授 (60117603)
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研究分担者 |
池田 義孝 大阪大学, 医学部, 助手 (60252657)
西 信三 北海道大学, 医学部, 教授 (20001894)
高橋 雅英 名古屋大学, 医学部, 教授 (40183446)
関谷 剛男 国立がんセンター研究所, 部長 (70142651)
湯浅 保仁 東京医歯大, 医学部, 教授 (80111558)
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キーワード | がん進展 / 遺伝子診断 / がんの浸潤転移 / 遺伝子治療 / 家族性胃癌 / DNAメチル化 / DNAミスマッチ修復酵素遺伝子 / α1, 6フコース転移酵素遺伝子 |
研究概要 |
癌の進展に深く関わる遺伝子群を解析し次の点を明らかにした。(1)マトリライシンの発現は、進行大腸癌および食道癌の予後不良因子の一つであり、早期大腸癌においても脈管浸襲およびリンパ節転移と関連することが示された。(2)E-カドヘリン遺伝子が家族性胃癌の原因となっている割合は少なく、家族性胃癌で見られたMSI陽性例の多くは、hMLH1遺伝子プロモーター領域のメチル化による発現低下が原因と考えられた。また、日本人HNPCC家系ではhMSH2の変異がほとんどを占めていた。(3)若年発症の神経膠芽腫の少なくとも一部が、DNAミスマッチ修復酵素遺伝子の異常により生じることを明らかにし、神経膠腫培養細胞10例中1例でcyclinD3遺伝子の増幅並びに過剰発現を見出した。(4)卵巣癌細胞株で機能するα1,6フコース転移酵素遺伝子のプロモーターを同定した。また、肝癌細胞中のα1,6フコシル化糖鎖が増加すると肝内転移が抑制された。(5)ヒトAFPトランスジェニックマウス(TG-3)において、ミエリンタンパクを抗原とする実験的脳脊髄炎が抑制された。(6)RETがん遺伝子導入トランスジェニックマウスに発生した腫瘍には、Ret,MAP kinase,C-junおよびMMP-9の発現上昇とTIMP-2の発現低下が認められた。
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