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1997 年度 実績報告書

がん遺伝子治療への応用を目指したアデノ随伴ウイルスペクターシステムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 09255255
研究機関自治医科大学

研究代表者

小澤 敬也  自治医科大学, 医学部, 教授 (30137707)

研究分担者 卜部 匡司  自治医科大学, 医学部, 助手 (40213516)
久米 晃啓  自治医科大学, 医学部, 講師 (10264293)
キーワード遺伝子治療 / 遺伝子導入 / AAVベクター / パッケージング細胞株 / ヘルパープラスミド / 遺伝子組込み / AAVS1領域
研究概要

AAVベクターは安全性が高く、非分裂細胞への遺伝子導入が可能で、in situ遺伝子導入が行える利点があり、がん遺伝子治療への応用が期待されている。そこで本研究は、AAVベクターシステムの実用化に向けた開発研究を次のように進めた。
1.AAVベクター作製用のパッケージング細胞株の開発に関しては、Cre-loxP系を応用したスイッチ機構によるRep蛋白質の発現制御と、さらにCap発現プラスミドの追加を試みた。その結果、Cap蛋白質の発現量が重要であることが判明した。今回開発したパッケージング細胞株は、その都度トランスフェクションにより作製する従来法に比べると、ベクターの力価がまだ低く、また長期間その性質を維持するのが困難であるため、さらに様々な改良を加えていく必要があると考えられる。
2.AAV蛋白質のRepとCapを発現するヘルパープラスミドをスプリットしたベクター作製法について検討した。その結果、両者を適切な比率で用いると、従来のヘルパープラスミドと同等以上のタイタ-が得られた。蛋白質発現パターンから、Repに比べてCapの発現量の多いことが効率良くベクターを作製するうえで重要であると考えられた。この結果は、パッケージング細胞株の開発の上でも、貴重な知見であると考えている。
3.AAVの特性を利用した第19番染色体AAVS1領域への部位特異的遺伝子組込み法(TVI : targeted vector integration)では、Rep78/68とITRが重要な働きをしていることを確認した。今回、Rep78変異体についてさらに検討したところ、TVI活性と細胞障害活性が相関する傾向がみられた。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Yoji Ogasawara: "The use of heterologous promoters for adeno-associated virus(AAV)protein expression in AAV vector production" Microbiol.Immunol.(in press). (1998)

  • [文献書誌] Masaki Kokubun: "Apoptosis-mediated regulation of recombinant human granulocyte colony-stimulating factor production by genetically engineered fibroblats" Gene Therapy. (in press). (1998)

  • [文献書誌] Richard Surosky: "Adeno-associated virus Rep proteins target DNA sequences to a unique locus in the human genome" J.Virol.71. 7951-7959 (1997)

  • [文献書誌] Keiko Ito: "Development of a novel selective amplifier gene for controllable expansion transduced hematopoietic cells" Blood. 90. 3884-3892 (1997)

  • [文献書誌] Masashi Urabe: "A novel dicistronic AAV(adeno-associated virus)vector using a short IRES(internal tibosome entry site)segment derived from hepatitis C virus genome" Gene. 200. 157-162 (1997)

  • [文献書誌] Yoshikazu Maeda: "Gene transfer into vascular cells using adeno-associated virus(AAV)vectors" Cardiovascular Res.35. 514-521 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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