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1997 年度 実績報告書

カルシウム感受性色素を用いたシナプス伝達のシナプス終末とシナプス後反応の同時測定

研究課題

研究課題/領域番号 09260203
研究機関東北大学

研究代表者

梅宮 正志  東北大学, 医学部, 助手 (50271911)

キーワードFluo-3 / Mag・Fura2 / 大脳皮質 / NMDA / カルシウム / パッチクランプ / TTX / シナプス
研究概要

NADA型グルタミン酸受容体を介したのカルシウムの流入を解析するためにカルシウムイメージング法とWhole-Cell Patch Clamp法を併用して,自発性伝達物質放出に伴うシナプス電流とシナプス後細胞樹上突起内の一過性カルシウム濃度上昇を解析した。大脳皮質細胞より作成した培養神経細胞を用い,カルシウム感受性色素を含んだPatch電極をWhole-Cellの状態にする事により神経細胞に投与した。細胞外液のマグネシウムを除く事によりNMDA型グルタミン酸受容体の静止膜電位におけるマグネシウムブロックを解除した。シナプス後細胞の樹上突起内のシナプス伝達に伴う一過性カルシウム上昇には下記のような性質があった。1)1つのPointから始まり抹消側と中枢側の両側に広がる。2)開始地点で最もSharpな立ち上がりとPeakが見られる。
この系を用いて,シナプス後細胞のNMDA型グルタミン酸受容体の飽和の可能性の検討を試みました。平均のカルシウムの上昇の大きさは0.49±0.25μM,分散は0.28±0.11でした。単一Packetによって活性化されるNMDA型グルタミン酸受容体の数は5個から8個といううことが知られています。グルタミン酸が結合した受容体が等しい確率で開くとすると,平均の反応はNxPo,SD^2はNxPox(1-Po)で与えられます。よって,そこから期待される分散は0.25から0.35と計算され,観察された分散は受容体の確率的開口で説明できます。以上より,シナプス部位におけるNMDA型グルタミン酸受容体は一つのVesicleからの神経伝達物質によって飽和している可能性が高いと結論されました。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Umemiya M., Raymond LA: "Dopaminergic modulation of excitatory postsynaptic currents in rat neostriatal neurons." J.Neurophysiol. 78. 1248-1255 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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