• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1997 年度 実績報告書

マラリア感染・増殖過程におけるビタミンEの機能

研究課題

研究課題/領域番号 09270203
研究機関東京大学

研究代表者

新井 洋由  東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助教授 (40167987)

キーワードマラリア / ビタミンE
研究概要

我々はこれまでに、マラリア感染にともなって血中のビタミンE量が低下するという事実から、「マラリア感染→ビタミンE輸送蛋白質レベルの低下→血中ビタミンEレベルの低下→マラリア耐性の獲得」といった一種の生体防御系が存在するのではないかと考えている。そこで、ビタミンE欠乏状態におけるマラリア感染についての検討を加えた。
通常食およびビタミンE欠乏食で飼育したマウスにPlasmodium yoeliiを接種したところ、通常食では原虫の接種後7日目にほぼ8割以上の虫血率であったのに対し、ビタミンE欠乏食で飼育した群については全く感染が認められなかった。
なお、この時の血中ビタミンE値は通常値の約20分の1に低下していた。以上、血中ビタミンEレベルの低下がマラリア感染に対して防御的に作用すると解釈される結果が得られた。今後はビタミンE欠乏食で飼育したことによってなぜマラリア耐性になったのか、その機構を物質レベルで明らかにしていきたいと考えている。このようなユニークなアプローチから、マラリアを克服するための新たなストラテージが生まれてくることを期待している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Akihiro Hosomi et.al.: "Affinity for α-tocopherol transfer protein as a determinant of the biological activities of vitamin E analogs" FEBS Letter. 409. 105-108 (1997)

  • [文献書誌] Makoto Arita et.al.: "α-Tocopherol transfer protein stimulates the secretion of α-tocopherol from a cultured liver cell line through a brefeldin A-insensitive pathway" Proceedings of the National Acodemy of Sciences,U.S.A.94. 12437-12441 (1997)

URL: 

公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi