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1997 年度 実績報告書

家系分析法の活用による高コレステロール血症と喘息の責任遺伝子の同定

研究課題

研究課題/領域番号 09272202
研究機関筑波大学

研究代表者

浜口 秀夫  筑波大学, 基礎医学系, 教授 (00091918)

研究分担者 柴崎 正修  筑波大学, 臨床医学系, 講師 (30049233)
小林 公子  筑波大学, 基礎医学系, 講師 (90215319)
有波 忠雄  筑波大学, 基礎医学系, 助教授 (10212648)
キーワード連鎖 / T細胞受容体 / 喘息 / アトピー / インターロイキン / 高コレステロール血症 / プロモーター
研究概要

高コレステロール血症:高コレステロール血症の児童を発端者とする核家族85家系を対象に量的形質遺伝子座マッピング法(QTL法)を用いて、脂質代謝に関与する主な候補遺伝子と血清コレステロール値の個体差との連鎖を解析し、11番染色体11q23-q24のApoA-I/CIII/AIV遺伝子クラスター領域と血清コレステロール値の個体差との間に強い連鎖を観察した。連鎖の原因となっている遺伝子変異を検出するため変異検索を行ったところ、49種類の多型をApoAI/CIII/AIV遺伝子クラスター領域内に同定した。このなかで、7種類の多型において子供における遺伝子型と血清コレステロール値との間に関連がみられた。これら7種類の多型のうち6種類はApoCIII遺伝子内に存在していた。ApoAI遺伝子とApoAIV遺伝子内には、血清コレステロール値と関連がみられる多型はなかった。主としてApoCIII遺伝子の多型が血清コレステロールと関連していることが示唆された。
喘息・アトピー:気管支喘息児を発端者とする68家系306人のDNA検体を用いて、気管支喘息およびアトピーとT細胞受容体α鎖(TCRA)、およびβ鎖遺伝子座(TCRB)との連鎖を罹患同胞対法を用いて解析した。その結果TCRAとTCRB領域に関する連鎖解析ではTCRBおよびその近傍のマーカーと気管支喘息およびダニ抗原に対するIgE免疫応答性に関して連鎖が認められた。さらにTDTを用いた連鎖不平衡の検定ではTCRBの近傍のマーカーであるD7S684の対立遺伝子が有意に高頻度に喘息、高IgE及びダニ抗原に対するIgE特異免疫応答陽性者に伝達されていた。TCRA領域とは連鎖が認められなかった。この他に、IL4遺伝子クラスター領域との連鎖についても新たな家系においても連鎖が示唆された(ロッド値2.28)。この連鎖はアトピー性皮膚炎を発端者とする88家系377人を新たに対象として確認した。さらに日本人におけるアトピーとIL4遺伝子クラスター領域の連鎖の一部はIL4転写活性の多様性にその原因であることを示した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 浜口秀夫他: "Evidence for linkage between asthma/atopy in childhood and chromosome 5q31-q33 in Japanese" American Journal of Respiratory and Critical Care Medicine. 156. 1390-1393 (1997)

  • [文献書誌] 浜口秀夫他: "Evidence for linkage between the development of asthma in childhood and the T-cell receptor beta chain gene in Japanese" Genomics. 47・1. 121-124 (1998)

  • [文献書誌] 浜口秀夫他: "Linkage and association of an interleukin 4 gene polymorphism with atopic dermatitis in Japanese families" Journal of Medecal Genetics. (in press).

  • [文献書誌] 浜口秀夫他: "Methylenetetrahydrofolate reductace and apolipoprotein E polymorphisms are independent risle facters for coronary heart disease in Japanese" Atherosclerosis. (in press).

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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