研究概要 |
1)2次元電気泳動の1次元目の等電点電気泳動は、Immobilineゲル(pH4-7L,18cm)、2次元目のSDS-PAGEはExcelGel XL SDSゲル(pH12-14)で行ない、PVDFメンブレンフィルターにエレクトロブロットし、クマジ-ブルー染色し、約400個のポジティブスポットが確認された。アミノ酸配列決定は気相シーケンサ(Procise492,Applied Biosystems Division,Perkin Elmer)で、等電点の低いほうから順次、系統的な解析を行なっている。現在、約100個の分析を終了している。 2)胞子形成期のステージT_2の全蛋白質を2D-PAGE後、メンブレンにエレクトロブロットし、約500個のスポットが検出された。この中で、かなりのスポットは、T_2特異的な蛋白質と思われる。 3)グルコース添加の条件下で大量の蛋白質を調製し、2D-PAGE後、エレクトロブロットし、染色した。コントロールと比較して、新たに出現した18個のスポットのアミノ酸配列を解析した結果、グルコースによるカタボライト・レプレッションを受ける既知遺伝子の確認が出来ると共に、異なる代謝経路に関与する幾つかの新たな遺伝子(群)がグルコースでのカタボライト・レプレッションを受けることが明らかになった。 4)2成分制御の1つのレギュレーター蛋白質の過剰生産株、アミノ酸置換株の全蛋白質を野生株のそれと比較し、新たに出現した約30個のスポットのアミノ酸配列決定を行なった。これらのほとんどは、レギュレーター蛋白質で制御されることがわかった。
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