研究課題/領域番号 |
09273204
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
大泉 康 東北大学, 薬学部, 教授 (00006355)
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研究分担者 |
松永 公浩 東北大学, 薬学部, 助手 (90222306)
古川 賢一 弘前大学, 医学部, 助教授 (20165468)
中畑 則道 東北大学, 薬学部, 助教授 (60045804)
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キーワード | トライアジン / カルセクエストリン / リアノジンレセプター / マイオトキシンa / カルシウム遊離 / 筋小胞体 |
研究概要 |
トライアジンは筋小胞体の膜貫通蛋白質で、筋小胞体リアノジン受容体/カルシウム遊離チャネル(RyR)に付随し、カルシウム結合蛋白質であるカルセクェストリンを、筋小胞体膜に係留する役割を持つと考えられてきた。しかし最近の研究からトライアジンは、より積極的にRyRの活性制御に関わっていることが推定された。しかしながらその詳細は依然として不明である。一方、天然から見出した強力なカルシウム遊離作用を有する蛇毒由来のマイオトキシンαがトライアジンに結合することを我々は明らかにした。そこで今回、トライアジンのカルシウム遊離調節機能を明らかにするため、RyRのチャネル活性に対する影響を検討した。 特異的抗体によるアフィニティーカラムで精製したトライアジンを筋小胞体の重い画分(HSR)に加えても、RyRのチャネル活性の指標である[^3H]リアノジン結合には影響が見られなかったが、可溶化HSRでは有意な抑制が見られた。更に、アフィニティーカラムによって可溶化HSRからトライアジンを除くと、加えた精製トライアジンによる抑制の程度は著しく増大した。一方、カルセクェストリンは可溶化HSRの[^3H]リアノジン結合を活性化するが^<1)>、トライアジンはその活性化作用を消失させた。また、カルセクェストリンは、可溶化HSRにおける[^3H]リアノジン結合のカルシウム濃度依存性のカーブを低濃度側に移動させ、トライアジンは逆に高濃度側に移動させた。更にトライアジンのオリゴマー形成をカルセクェストリンは抑制した。以上の結果より、トライアジンとカルセクェストリンとは互いに作用し、RyRの機能を調節していることが示唆された。 今後は、マイオトキシンaがトライアジンに結合して起こるCa^<2+>遊離の機構にカルセクエストリンとの相互作用がどのように関わっているのかを明らかにしたいと考えている。 1)Ohkura et al.Can.J.Physiol.Pharmacol.73,1181-1185(1995)
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