研究課題/領域番号 |
09273254
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研究機関 | 国立循環器病センター |
研究代表者 |
横山 知永子 国立循環器病センター研究所, 薬理部, 室長 (90200914)
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研究分担者 |
下西 学 国立循環器病センター研究所, 薬理部, 室員 (70300978)
田辺 忠 国立循環器病センター研究所, 薬理部, 部長 (60025624)
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キーワード | プロスタノイド受容体 / プロスタサイクリン / プロスタサイクリン合成酵素 / プロスタサイクリン欠損マウス / プロスタグランジンI_2 / トロンボキサン合成酵素 / トロンボキサンA_2 |
研究概要 |
プロスタサイクリン(プロスタグランジンI_2:PGI_2)とトロンボキサンA_2(TXA_2)はアラキドン酸より産生されたプロスタグランジンI-I_2を基質にPGI_2合成酵素あるいはトロンボキサン合成酵素の働きで生合成される強力な生理活性脂質である。これらのプロスタノイドは、生体内においてはその特異的な受容体により認識され、細胞内の情報伝達系を経て目的とする生理機能を発現している。本研究は、PGI_2合成酵素およびトロンボキサン合成酵素を発現を抑制することで各リガンドの欠損モデルを作成し、これらを用いてPGI_2及びTXA_2がプロスタノイド受容体さらに情報伝達系に及ぼす影響を調べ、生体レベルでの生理機能の調節機構を明らかにすることを目的する。本年度は、PGI_2合成酵素酵素遺伝子のノックアウトマウスを作成し、解析を行った。 マウスPGI_2合成酵素遺伝子を単離した後、本酵素の活性部位を含むエキソン7〜9を欠失させてneo遺伝子に置き換えたターゲティングベクターを構築し、常法に従いノックアウトマウスを得た。シクロオキシゲナーゼ1および2、トロンボキサン合成酵素、ならびにPGI受容体、トロンボキサン受容体のin situハイブリダイゼーションを行うために各マウスcDNAを鋳型に^<35>Sで標識したアンチセンスmRNAを合成した。大動脈、心臓、肺、腎臓、脾臓における各合成酵素の発現を調べたところ、ノックアウトマウスのホモ接合体の脾臓においてトロンボキサン合成酵素の発現が野生型と比較して高い傾向にあった。現在、各受容体の発現を検討中である。
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