研究課題/領域番号 |
09274103
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
佐藤 文彦 京都大学, 大学院・生命科学研究科, 教授 (10127087)
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研究分担者 |
長谷 俊治 大阪大学, 蛋白質研究所, 教授 (00127276)
小俣 達男 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 教授 (50175270)
杉田 護 名古屋大学, 遺伝子実験施設, 教授 (70154474)
西村 幹夫 岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 教授 (80093061)
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研究期間 (年度) |
1997 – 2000
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キーワード | 葉緑体DNA結合性プロテアーゼ / 葉緑体分化と個体の生長制御 / 葉緑体RNA結合タンパク質 / PIIとNtcAによる炭素・窒素代謝制御 / プラスチドのレドックス代謝 / FdとFNRのタンパク質間相互作用 / alternative splicingの光による制御 / スプライシングのトランス因子 / Light regulation of alternative splicing / Trans-acting factors in alternative splicing |
研究概要 |
1.葉緑体核様体タンパク質CND41を同定し、CND41がDNA結合性とともにプロテアーゼ活性を示すことを明らかとした。さらに、CND41が老化時の葉緑体におけるRubiscoの分解や生長点での葉緑体の分化、ジベレリンの生合成を介した個体の生長制御など多面的な機能を持つことを示した。 2.葉緑体RNA結合タンパク質cpRNPの解析によりcpRNPがストロマに蓄積するRNAを安定化することを明らかとした。また、葉緑体DNAマイクロアレーを用いて、cpRNPが結合し得ているRNA分子種を網羅的に解明した。 3.C4植物であるトウモロコシの2つの組織(葉肉細胞と維管束鞘細胞)に特異的なFdが光化学系I周辺の電子分配を規定し、それに伴い炭素/窒素同化が制御されていることを解明した。さらに、Fd/FNR分子複合体の立体構造を解明し、電子分配制御の分子機構解明の基盤を確立した。 4.ラン藻をモデルとして、窒素同化系遺伝子群の転写において炭素同化系から供給される2-オキソグルタル酸が転写因子NtcAによる転写活性化の必須因子として転写を調節していること、また、硝酸輸送体がその活性調節ドメインとglnB遺伝子産物(PII)を介して窒素過剰に応答した活性抑制をうけること等、代謝制御機構の解明の基盤を確立した。 5.緑葉パーオキシゾーム酵素hydroxypyruvate reductase及び葉緑体局在ascorbate peroxidaseがalternative splicingを受け、その細胞内局在性を制御していることを明らかとするとともに、その調節を担うSRタンパク質を単離し、その制御機構の解明へと研究を大きく進展させた。さらにシロイヌナズナより種々の欠損株を単離し、グリオキシゾームにおける脂質分解の機構を初めて明らかとした。
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