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1998 年度 実績報告書

分子シャベロンと基質との動的相互作用

研究課題

研究課題/領域番号 09276101
研究機関東京工業大学

研究代表者

吉田 賢右  東京工業大学, 資源化学研究所, 教授 (90049073)

研究分担者 徳田 元  東京大学, 分子細胞生物学研究所, 教授 (40125943)
南 康文  大分医科大学, 医学部, 助教授 (40181953)
後藤 祐児  大阪大学, たんぱく質研究所, 教授 (40153770)
桑島 邦博  東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (70091444)
河田 康志  鳥取大学, 工学部, 助教授 (40177697)
キーワード分子シャペロン / フォールディング / タンパク質の膜透過 / 熱ショックタンパク質 / GroEL / インクルージョンボディ
研究概要

本年度の各分担者の研究状況は以下の通りである。
吉田 賢右 シャベロニンと基質タンパク質の相互作用を滴定型熱量計で解析した。緑蛍光タンパク質(GFP)の2量体、3量体および大腸菌の全可溶性タンパク質を用いて、CroELはどの大きさの分子まで基質タンパク質としてGroELの中央空洞に収容出来るのかを調べた。
河田 康志 細胞内で構造形成が正しくできないために生じるインクルージョンボディの解消に、シャベロニンを共発現させてその効果を調べた。βグルコシダーゼと共発現させたCroEL/ESは、37℃ではインクルージョンボディの20%を可溶化させ、25℃では70%も可溶化させることができた。in vivoにおける外来タンパク質の構造形成反応にシャベロニンが有効であることが実験的に示された。
桑島 邦博 GroELの構造の動的側面を、赤外吸収スペクトルを用いた水素交換反応を利用して調べた。
後藤 祐児 GroELの基質蛋白質認識機構を研究した結果、GroELは基質蛋白質の溶媒に露出した疎水的クラスターを認識することを示した。また、静電的相互作用は、基質蛋白質の電荷に依存して相互作用に影響を与えることを示した。
徳田 元 効率の良いタンパク質の膜透過には、SecAとSecCが共役して構造変化を起こすことが必須であることを証明した。リボタンパク質が内膜からLolAと複合体を形成して遊離するためには、内膜タンパク質によるATP加水分解が必須であることを見いだした。
石川 統 昆虫の細胞内共生微生物が合成するGroELホモログ、シンビオニンは、GroELのAla-133がHisへ置換したことと関連して、GroELのもたないリン酸基転移活性をもっている。GroELおよびシンビオニンのアミノ酸配列を部分的に含むキメラタンパク質をいくつか作製したところ、それらは何れもシャベロン活性ならびに自己リン酸化活性は保持していたが、リン酸基転移活性はもたなかった。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] Taguchi,H.: "Chaperonin from thermephile Thermus thernophilus" Methods Enzymol.290. 169-180 (1998)

  • [文献書誌] Yahara,I.: "The 90-kDn Stress Protein,Hsp90,Isa Novel Molecular Chaperone" Ann.N.Y.Aca.Sci.851. 54-60 (1998)

  • [文献書誌] Nishiyama,K.: "Membrane-deinsertion of SccA underlying protein mutive force-dependent stimulation of protein translocation" EMBOJ. 18(in press). (1999)

  • [文献書誌] Morioka,M.: "Insect chaperonin 60:symbionin" Methods in Fnzymology. 290. 181-193 (1998)

  • [文献書誌] Machida,S.: "Owrproduction of β-Glucosidass in Active form by an Exchimchin coli systim caexpressing the chaperenin GroFI/ES" FEMS Microbiology Letters. 159. 41-46 (1998)

  • [文献書誌] Kumata,K.: "Alpha→beta transition of beta-lactoglobulin as evidenced by heteronuclear" J.Mol.Biol.283. 731-739 (1998)

  • [文献書誌] Tsurupa,G.P.: "Refolding kinetics of staphyloco ccal nucliase and its mutant in the presence of the chaperonin GroFL" J Mol Biol. 277(3). 733-45 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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