研究課題/領域番号 |
09277101
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
藤井 義明 東北大学, 大学院・生命科学研究科, 教授 (00098146)
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研究分担者 |
半田 宏 東京工業大学, フロンティア創造共同研究所, 教授 (80107432)
加藤 茂明 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 教授 (60204468)
石井 俊輔 理化学研究所, ライフサイエンス筑波研究センター, 主任研究員 (00124785)
鍋嶋 陽一 京都大学, 大学院・医学研究科, 教授 (60108024)
山本 雅之 筑波大学, 基礎医学系, 教授 (50166823)
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研究期間 (年度) |
1997 – 2001
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キーワード | 転写因子 / 転写共役因子 / 転写因子間相互作用 / 作用機構 / 転写開始 / 転写伸長 / 幹細胞 / 標的遺伝子 |
研究概要 |
平成13年度の取りまとめの期間を除く実質4年間に発表された論文数は900報になり、一論文当たりの平均インパクト係数は8.3で、数値の上からも本研究は遺伝子発現の研究領域に実質的な貢献を果たしたものと考えられる。研究はA)転写因子間の相互作用と機能発現の分子機構。B)転写因子の標的遺伝子及び生物作用の個体レベルでの解析の2つの柱のもとに行われ、総括班はこれらの2つの研究の連絡、調整及び研究成果の発表等を行なった。主な研究成果は次の通りである。基本転写因子TFllH、TFllEなどの複合体のサブユニット構造をリコンビナントタンパク質より再構成により確立したこと。転写伸長反応にも正負の調節機構があり、その調節因子群を遺伝子クローニング法によって明らかにし、それらの作用機構を解明したこと。転写共役因子については新しい共役因子MBF1、UTF1を発見し、これまで癌遺伝子として知られていたSkiが抑制的な転写共役因子として働くことを示した。また広範な転写因子の共役因子として働くCBPについてはさらにGLl3、AhR/Arnt、HlF-12、lRF3などにも共役因子として働くことやβ-カテニンと結合してPML複合体に局在することやCBPとP53の相互作用をβ-カテキンが阻害して、P53の転写活性を抑制することを示した。転写因子と結合して、その活性あるいはタンパク質の濃度を調節する因子としてHSP90他にKeap1を発見し、Nrf2r転写因子の調節に働くこと、そのKOマウスを作り、機能を詳細に検討した。また、こと、幹細胞の末分化状態の維持に抑制性の転写因子Hes5、Hes3などが働いていること、多数の転写因子の構造と機能が遺伝子クローニング及び培養細胞での発現や遺伝子欠失動物の作製によって明らかにされた。
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