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1997 年度 実績報告書

10SaRNAによるTrans-Translationの分子機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 09278217
研究機関名古屋大学

研究代表者

稲田 利文  名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助手 (40242812)

キーワードTrans-Translation / Lacリプレッサー / 自己発現制御 / 10SaRNA
研究概要

平成9年度にTrans-Translationの役割について以下の研究成果を得た。
1)lacリプレッサー発現制御におけるTrans-Translationの役割:lacリプレッサーの転写は、lacリプレッサーの下流に存在するlacオペレーターに結合するlacリプレッサーにより転写延長阻害(road-block)されることが知られている。この結果生成されるlacI mRNAには終止コドンを欠失したmRNAが含まれている。私は、終止コドンを欠失したlacImRNAにおけるTrans-Translationを見出した。このTrans-Translationは、活性型lacリプレッサーとlacオペレーターに依存し、lacリプレッサーの発現は自己制御されていた。さらに、Trans-Translationがlacリプレッサーの自己発現制御に必須であった。これらの結果により、生体内での遺伝子発現制御機構におけるTrans-Translationの役割が初めて明らかになった。
2)10SaRNA挿入のシグナル:タグのアミノ酸配列を分解耐性なアミノ酸配列に変えた10SaRNA変異(ssrADD)と、10SaRNAにコードされたペプチドに対する抗体を用いて、Trans-Translationの産物をウエスタンにより同定する系を構築した。また、終始コドン直前に3種類のフレームシフト変異を導入したcrp遺伝子変異を作製した。ウエスタンとノーザン解析により、終始コドンを欠失した変異crpmRNAにおいてTrans-Translationが起こり、その結果タンパク質分解のみでなくmRNA分解も促進されることが明らかになった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] M.H.Boris et al: "Catabolite repression by glacose-6-phosphate,gluconate and lactose in Escherichia coli" Mol.Microbiol.24. 857-867 (1997)

  • [文献書誌] K.Kimoto.et al: "CRP-CAMP plays a craciol rolein,glulose-lactose diauxie by actirating the glulose tronsporter gene in E.coli" Proc.Natl.Acad.USA. 94. 12914-12919 (1997)

  • [文献書誌] S.Dasgupta: "Geuetic uncoupling of the as-RNA-binding are RNA clearage activities of the E.coli RNAseIII." Mol.Microbiol.(1998)

  • [文献書誌] M.H.Boris et al: "luducer oxclusion by glucose-6-phosphate in E.coli by non-PTS Sugars." Mol.Microbiol.(1998)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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