研究分担者 |
高坂 新一 国立精神, 神経センター・神経研究所, 部長 (50112686)
金澤 一郎 東京大学, 医学部, 教授 (30110498)
永津 俊治 藤田保健衛生大学, 医学部, 教授 (40064802)
小宮 義璋 群馬大学, 医学部, 教授 (50010046)
池田 穣衛 東海大学, 総合医学部研究所, 教授 (50266467)
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研究概要 |
平成9年7月8日〜9日浜松においてアポトーシスと選択的細胞死を中心にワークショップを行った.また、公募班員全員から研究内容の紹介を受けて討論を行い,共同研究の推進を計った. 各計画研究班の成果としては,A班「単一遺伝子異常による神経細胞死」研究班の特筆すべき研究成果は,CAGリピート病遺伝子の特徴であるポリグルタミン鎖の伸長に着目,当該ペプチドによる細胞毒性を培養細胞系を用いて明らかにし,さらに脊髄性筋萎縮症原因遺伝子産物(NAIP)に神経細胞生存・維持に関する新たな機能をラット実験系を用いて明らかにした事である. B班「遺伝的素因と環境因子の相互作用による神経細胞死」研究班の研究成果として,常染色体性劣性遺伝を示す若年性パーキンソニズムの大部分が染色体6番長腕に連鎖することを明らかにし,原因遺伝子のクローニングまであと一歩にせまった.更に内因性黒質毒性物質としてN-methy(R)-salsolinolが黒質ドーパミン細胞に毒性を有し,アポトーシスを誘導し,更にその合成酵素である中性Nメチル転移酵素が上昇するパーキンソン病の一群があることを明らかにした. C班「神経細胞死の防御と機能修復」研究班の特筆すべき研究成果は,新しく見出したアポトーシス遺伝子DP5がコードするDP5蛋白の構造を決定し,またbcl-2結合蛋白として脊髄性筋萎縮症の原因遺伝子smnを同定した.また従来知られていた神経栄養因子とは全く異なる肝細胞由来の神経活性化因子を見出し,その構造決定が進行している. また,総括班会議を開催して,今後の研究の進め方に関して意見を交換した.
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