研究課題/領域番号 |
09281225
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
下川 宏明 九州大学, 医学部, 助教授 (00235681)
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研究分担者 |
市来 俊弘 九州大学, 医学部, 非常勤研究員
大原 郁一 九州大学, 医学部, 助手 (90185364)
筒井 裕之 九州大学, 医学部, 講師 (70264017)
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キーワード | 血管リモデリング / チロシンキナーゼ / 動脈硬化 / サイトカイン / 増殖因子 |
研究概要 |
1.炎症性サイトカインをブタ冠動脈の外膜側より慢性に作用させると、内膜肥厚に加えて、血管断面積の減少、いわゆる病的血管リモデリングが生じることを明らかにした。 2.この病的冠動脈リモデリングは、ミオシン重鎖の形質で見た場合、平滑筋の脱分化方向への形質変換を伴っていた。 3.これらの冠動脈の変化には、血小板由来増殖因子(PDGF)および線維芽細胞増殖因子(FGF-2)が中間に介在していた。 4.Western blottingでチロシンのリン酸化を評価したところ、炎症性冠動脈病変では複数のチロシンキナーゼが活性化されていた。なかでも、増殖因子受容体のチロシンキナーゼに相当する180kDのリン酸化が高度であり、血管リモデリング発症における増殖因子の関与が示唆された。 5.炎症性冠動脈病変における血管リモデリングは、選択的チロシンキナーゼ阻害剤であるST638の同時投与により著明に抑制され、この現象にチロシンキナーゼの活性化が深く関与していることが示された。 6.バルーンによる血管障害でも慢性期になると血管リモデリングが生じること、およびこの変化も外膜側からのST638の同時投与により著明に抑制されたところから、血管傷害に伴う外膜の増殖性変化が重要な関与をしていることが示唆された。
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