研究課題/領域番号 |
09301001
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
印度哲学(含仏教学)
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研究機関 | 大谷大学 |
研究代表者 |
宮下 晴輝 大谷大学, 文学部, 教授 (70148360)
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研究分担者 |
ROBERT F. Rhodes 大谷大学, 文学部, 助教授 (00247769)
木村 宣彰 大谷大学, 文学部, 教授 (80103117)
庄垣内 正弘 京都大学, 大学院・文学研究科, 教授 (60025088)
柴田 みゆき 大谷大学, 短期大学部, 講師 (50321063)
片岡 裕 大谷大学, 文学部, 教授 (70288017)
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研究期間 (年度) |
1997 – 2000
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キーワード | 文献データベース / チベット語システム / 撮影条件 / 分解能 / スキャナ / 量子化誤差 / グレースケール / 補正カーブ |
研究概要 |
当研究は、仏教資料を中心にしたアジアの思想史研究を目的とする。現存資料をデジタル画像化し、精密なテクスト校訂をして、当時のアジアの民族の文化と思想を比較研究することを目指したものである。 北京版チベット大蔵経のデジタル画像化については、先にカラーフィルムで写真撮影をして、それをフィルムスキャナーでデジタル化する方法をとった。フィルムは、今後大量の資料を扱うために、35mmのコダクローム25を選んだ。撮影結果、十分な分解能をもっていることが判明した。スキャナーは暇疵を除くため焦点円が大きく、線幅に対し最低6点が必要であることがわかった。これまでのデジタル画像作成では、このような分解能検定がなされておらず、肉眼では可読のように見えても、OCRなどの技術を適用すると結果を得られないことが起きた.当研究では、分解能を保証し、同時に簡便な検定方法を示した。スキャナーの精度に関しては、従来のRGB各8ピットでは情報が欠落することを示してきた。その理由は、褪色した資料においては、8ビット中の有意な情報は下位1ビットもしくは2ビット程度であり、誤差に埋もれてしまう。12ビット以上では、有意な情報をもつビットが6ビットまで拡張されるので、誤差と有意情報とが分離可能となる。また、当研究では、資料と同時にグレイ・スケールを撮影し、スキャニング時に、グレイ・スケールにもとづいて、スキャナーを校正し、正確な明度直線性を得、後の補正を数学的に簡便に行うことを可能とした。 また、上記の成果のもとに電子データ化されたチベット語資料を用い、原資料の部分的な校訂テクストのあり方について提示し、その資料にもとづいた仏教思想研究の成果を得ることができた。さらに漢訳資料(『成実論』)の電子データ化に取り組み、それにもとづいた思想研究も公開することができた。
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